「家事は母が、女が全てやるもの。」

共働き家庭で育った私でも、毎日母が独りでこなす家事の量を見て、自然とそう思って成人した。

毎日当たり前のように、家事の全てをこなす母を見て、私も大人になったらこんなに忙しくなるんだ…と、幼心になにか違和感を感じた。

◎          ◎

お手伝いをすると母がたくさん褒めて喜んでくれた姿を今でも鮮明に覚えている。

今思うと、それと比例するくらい、母は毎日の家事に疲弊していたのかもしれない。

仕事・育児・家事と休む暇もなく24時間365日、働き続けていた母親。

今ならその母を尊敬するどころかスーパーマンのようにさえ、最強に思える。

果たして将来自分に家族が増えた時には、母と同じように全てをこなせる強い女でいられるのだろうか…と、私自身疑問や不安を抱くほどに。

◎          ◎

料理が好きでも、得意でもない私にとって、結婚してからの毎日の手料理は苦痛になっていった。

朝ごはんを終えたとたん、一息つく暇もなく昼ごはんを作り始める。

昼ごはんが終わって、やっと独りゆっくりできる時間ができたと思えば、夜ご飯の献立に頭を悩ませる。

夜ご飯が終われば、キッチン回りの掃除をさっとして翌朝に備える。

それでもアメリカに移住してからは、食洗機と乾燥機のおかげで、私はずいぶん楽をして、快適な家事をしていると自分でも実感する。

食器を洗って拭く手間もなければ、洗濯物を干して乾かす手間も一切無くなった。

天候を気にせずに洗濯機を回せるのも、ストレスフリーだ。

そして、なんと言っても、旦那が家事に協力的なおかげで何もせず休む日も週に1度はある。

◎          ◎

私の父は家事に対してあまり積極的ではなかった姿を見て育ったせいか、なんとも頼もしい旦那の存在。

横から手伝ってくれることもあれば、進んで自ら料理を作り始めたり。

唯一、旦那が一切しない家事は、掃除だが。

掃除機の大きな音が苦手な旦那は、掃除を自らしたがらない。

お風呂場、トイレ、キッチン、寝室、ダイニング、リビングと、沢山掃除機で掃除をする場所があるのにもかかわらず。

「掃除機の音がが苦手…」という理由だけで、全く掃除に手をつけない。

「苦手」だけを理由に、全く掃除をしないのは、時々私は不平等さを感じる。

私も「苦手」と言ったら、「料理を全くしなくていい」ということにはならないことが、目に見えて分かるからだ。

それでも、「私が専業主婦で、全ての家事をやってるよ!」という友達も居ると思うと、手伝ってくれる旦那がいる私は、彼が掃除をしなくても心強いのかもしれない。

◎          ◎

もし、1つ旦那にお願い出来ることがあるとすれば…

私は1部屋の掃除機での掃除を、間違いなく彼に頼むだろう。

掃除も家事のうち、家族でシェアすることだと。

いつか、彼が進んで掃除機をかけてくれますようにと願いを込めて。