子供の頃のクリスマスプレゼントはほとんど欲しいものじゃないプレゼントばかりだった。お菓子の詰め合わせの年と、文房具セットをもらえた年は嬉しかったが、それ以外はなぜサンタさんは私の欲しいものがわからないのか?と思ったものだ。なぜかクリスマスツリーへ欲しいプレゼントを短冊に書いて吊るしたこともあったのに、だ。妹ともよくその話をして、「毎年期待するのはやめよう」と言いつつ期待して、ガッカリしていた。

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もう、サンタさんが空想の人物ではなく、現実のすぐそばにいる人だとわかっている時期になっても、欲しいものを口に出したりする家庭ではなかったので言わなかった。そして欲しいものと違うものが手元に来るクリスマスが続いた。高校生になったある時、塾の先生から「サンタさんっていると思う?」と聞かれた。私は、「私がサンタさんになるまでサンタさんはきてくれます」と話した。先生は、「その答え良いねぇ」と笑っていた。

実際5年前からサンタさんになったわけだが、去年、ダウン症の4歳の長男と、2歳の子がおもちゃ屋さんのチラシを見ながら「サンタさんにお願いするおもちゃ」を選んでいた。それを見て、初めて本人たちの同行なしでプレゼントを買った。すると、まさかのお兄ちゃんが当日、ウキウキで箱を開けたらこれじゃない!と怒り拗ねてしまったのだ。弟はプレゼントに大満足して嬉しそうにしていたが、クリスマスの朝は大荒れの我が家だった。しかし、お兄ちゃんは、プレゼントは気に入らなかったものの、自分のところにサンタさんがきてくれたことは嬉しかったようで、お手紙を大切にしまっていた。なんだか申し訳ない気持ちになり、お正月、お兄ちゃんを連れておもちゃ屋さんへ向かった。お兄ちゃんは歌に興味があって、歌のタブレットを買って大満足していた。

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まだまだサンタさんになるには未熟だなぁと痛感しながら、もしかしたら自分の親も同じように悩んでプレゼントを用意していたのだろうか……と思った。色んな行事、節目で親というのは大変だなと思う。

今年もクリスマスの時期がやってきた。今年も下の子ははっきりと「こんなおもちゃが欲しい」と4個くらいキャラクターもののおもちゃやら、アイスクリーム屋さんごっこのおもちゃやら候補を出してくれたが、上の子はなんだかふわっとしていていまいちわからない。しかも、好みも少しずつ変わってきている。出来れば欲しいものをあげたいと思うのだがなかなか読み取るのは難しい。そして、上の子はクリスマスが大好きで、家に飾りをつけたあたりからもうワクワクしている。曲を聞かせるとクリスマス当日なのかな?というくらいのはしゃぎようである。それほど楽しみにしているので、クリスマス直前までもっと聞き取り調査をして、満足してもらえるプレゼントにしてあげたい。今年はサンタさんのプレゼント大成功!という思い出が私たちも欲しいのである。

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子供のためと言いつつ、自分たちの自己満足のためになっているかもしれないが、みんなで笑ってクリスマス当日の朝を過ごせたら幸せだろうなぁと思う。前日、みんなでご馳走を食べて、ケーキを食べてサンタさんが来るかな?とワクワクして眠り、プレゼントが失敗だとギクシャクしたクリスマスの朝になってしまう。それはもう懲り懲りである。兎にも角にも、上の子の欲しいもの探しなのだ。子供達2人が笑顔だと大人も笑顔になれる。子供の機嫌次第、それが子供のいるクリスマスの朝なのである。