子供の頃から朝ごはんは大事だと教えられてきた。家でもそう教えられてきたが、中学校の体育の先生もどんなに時間がなくて朝ごはんが食べられなくても、味噌汁くらいは飲んで来い!と言っていた。

しかも、私自身も大学の卒業論文は『朝食欠食児童と朝食のあり方について』だった。たくさん論文を読み、たくさんニュースや新聞を調べた。そのため、どのくらい朝食が人間にとって大事なものなのかはよく知っている。なので私はどれほど朝寝坊しても朝ごはんを食べる。子供の時も、大人になってからも、慌てて食べながら、出掛けていた。

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子供ができてからは、寝坊することはほとんどなくなった。平日は朝ごはんの準備をしてから子供達を起こして食べさせて自分も食べて、支度を済ませる。

土日は、子供達にせがまれ、朝からホットケーキを焼いたりフライドポテトを揚げたりする。ホットケーキは朝ごはんに良いが、フライドポテトは大人の胃にはなかなかの負担なので私は食べない。

しかし、子供達に朝ごはんをしっかり食べさせるというのはなかなか大変なものだ。中学の時の先生が言っていた味噌汁を飲んでという事だが、味噌汁を飲ませている余裕が平日は全然無い。もう少し子供達が大きくなればそんな余裕も出てくるのだろうか。よその家は飲ませることができているのだろうか。

そもそも子供達は朝からちゃんと朝食というものを食べてくれないので、おにぎりを握ってパクパク食べさせている状態である。そして自分はパンを齧りながら準備をしているので、ご飯、味噌汁、納豆、卵、ウインナー、たまに焼き魚など、絵に描いたような朝食に憧れている。近い未来、そのような朝食が食べれるようになったら嬉しい。

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絵に描いた朝食といえば、旅行に行った時の朝食が私は大好きだ。旅行に行く時は特に重要視して予定を組んでいる。出来れば旅館やホテルで食べられるようにしたりする。美味しい朝食をゆっくり食べてから出発できるとその日一日楽しく旅行ができるからだ。

昔、子供ができる前旦那と2人で東北のいろんなところに旅行に行っていた。どこの旅館も朝食が美味しかったが、山形の旅館で食べた、一人前用意されているタイプの朝食を食べた時が1番美味しくて幸せだった。

前日の夜ご飯に、お酒を飲みながらお肉をたくさん食べたので、なんの変哲もないご飯とご飯のお供がたくさんお盆に乗っているというメニューがすごくお腹に優しくて良かった。朝からご飯を2杯もお代わりしてしまった。

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子供ができてからは去年、5歳と3歳を連れてアンパンマンミュージアムへ初めて旅行をしたが、ホテルが壊れるんじゃないかと思うほどのなかなかのてんやわんやだった。楽しかったが、やはり朝食は忙しかった。

しかし、子供達もホテルでのバイキング朝食にとても満足していて、「自分でとりに行ってきたあの果物が美味しかった」「牛乳が1番美味しかった」など、しばらくその話をして笑っていた。

来年もまたみんなで旅行ができたらなぁと思う。次もまた、ホテルや旅館で朝食を食べて、元気いっぱい旅行を楽しみたい。子供達もその頃にはもう少しゆっくり朝食を食べさせてくれたら良いなぁと願う。

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私の忘れられない朝食というのは、旅行先で家族が揃って笑顔で食べた美味しい朝食。ということになる。ご飯は笑顔で楽しく食べたい。そしてそこには、できるなら美味しいものを、自分で用意したり片付けしなくて良い状況でのんびり食べれたら幸せ。という強かな思いもあるのだ。