私はクリスマスが大好きだ。
それは小さい頃から大人になった今でも変わらない。クリスマスシーズンは愛の季節だと思う。

年々街中のクリスマスムードが漂う期間が長くなっているような気がして、それも嬉しい。ハロウィーンが終わったかと思えば、もう街はクリスマス一色だ。

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学校の帰りがけ、私は早速昨日クリスマスマーケットでホットチョコレートを飲んだ。
あったかくて甘くて、冬の味がする。チョコレートを溶かしただけ、と言ってしまえばそうなのだろうけど、どうしてだか普段食べているチョコレートの数倍美味しく感じるのだ。

クリスマスの時期は、みんなどこかそわそわしている気がする。おとなもこどもも例外なく。クリスマスになると街の街路樹までおめかしして、キラキラ輝いてきだすし、メイクをする方たちも男女問わずラメを多く使っている人が増えてくる...気がする。少なくとも、わたしはイルミネーションの光に負けないくらいラメを瞼にまとわせて、文字通り瞳を輝かせる。

街中のイルミネーションだけでなく、人々の笑顔もキラキラしていて、心なしか街にはいつもより笑顔が増えている。12月は寒いのに、みんなの笑顔はあったかい。ジングルベルの音楽が聞こえる。マライアキャリーの定番ソングが町中に響き渡ると、街路樹まで楽しそうに揺れている。

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こどものころは、サンタさんへお手紙をかいて、「サンタさんがみやすいように!」と、家の中で1番高い天井にお手紙を貼り付けた。クリスマスイブの夜には、サンタさんに牛乳とクッキーを用意していた。

クリスマスの朝、起きるとクッキーと牛乳は全部なくなっていて、代わりに筆記体で書かれたサンタさんからのお手紙があった。

ちいさかったわたしはもちろん筆記体はおろか、英語すら読めなかったので父に読んでもらった。サンタさんはクッキーと牛乳を喜んでくれたようで、お手紙まで残してくれて、私はその時まだプレゼントをまだ受け取っていなかったが、もうすでにプレゼントをもらった気分だった。

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わたしの家にくるサンタさんはお茶目で、定番のツリーの下や靴下の中にはプレゼントを置かないし入れない。家のどこかに隠すのだ。隠すと言ってもこどもでも簡単に見つけられる場所ではあるが、ドアの裏やピアノの下など...まるで宝探しみたいで、それも楽しかった。

おとなになった今、サンタさんはもう来ていない。でも、サンタさんがくれた愛はまだ私の心を温めてくれている。次は私がサンタさんになって、誰かの心を温めるのだ。
サンタクロースはいないなんて言う人もいるけれど、確かにいるの。彼らは間違いなくわたしを幸せにしてくれるサンタさんだった。今年はわたしの番。 

牛乳は美味しいけれど、夜中に冷たい牛乳を飲むのは体が冷えちゃっていたかもしれないな。ホットチョコレートを3人分。私と母と父の分を用意しながら、温かいクリスマスの夜を過ごす。

母と父が寝た後に、プレゼントをどこに隠すかワクワクしながら、温かいホットチョコレートを飲み干した。