“Where there is a will, there is a way.“
これは私のLINEのプロフィールの一言に書いている言葉で、かれこれもう5年以上変えていない。
職場の先輩には「らしい一言だよね笑」と言われたこともある。
そもそもこれはアメリカの第16代大統領、エイブラハム・リンカーンの言葉らしいが、私がこの言葉に出逢ったのは浪人時代、予備校の英語の授業でだった。
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「“Where S +V“は名詞節、形容詞節、副詞節があるから訳し方に注意するように」
「…じゃあ最後は副詞節について。例文はテキストのものではなく、先生が用意してきたものにするからノートを取るように」
そう言いながら、先生はスラスラと黒板に英文を書き、淡々と文法中心の解説をはじめた。
今考えると、この箇所だけテキストの例文を使わなかったのは先生が我々受験生に伝えたい想いがあったからだろう。
「意志あるところに道はある」
その言葉に魅了された私は解説そっちのけでノートを取り、そのすぐ傍にピンク色の付箋を貼った。ピンク色の付箋を貼った箇所はその日のうちに必ず目を通して復習すると決めていたところだった。なぜその色の付箋を貼ったのか……それはこの言葉をどんな時も胸に留めておきたいと瞬間的に感じたから。
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書くのはどこがいいかな……スマホのロック画面?いやさすがに1日に何度も開くから重みがなくなりそうだな……意識的に見ないと見れない、でも適度に目に付く場所がいいな……LINEのプロフィールの一言とか?
そういうわけでその日からその言葉はLINEのプロフィールの一言になり、私の座右の銘になった。そしてあれから5年以上が経つが、あらゆる場面で私を支えてくれる「おまもり」にもなっている。
将来の夢を叶えるための一歩となる、大学受験のための勉強も仕事も、それが日常になることで本来の目的を失いそうになることは往々にしてあるし、見失わなくても目の前の山が高く険しいと、自分はもう無理だと挫折しそうになる。
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考えてみれば目標も目的も夢も、他者のものではなく「自分のもの」だから言ってしまえばそれらは全部自己満なのかもしれない。
でもそれでいいじゃん。自分の人生の主役は自分だから。だからこそ一本筋の通ったものにしたい。
「おまもり」と聞くと、節目の時に神社で買ったものや、部活の引退試合の前にチームメイトからもらった手作りのストラップ、はたまた記念日に恋人からもらったネックレスなどを想像することが多いかもしれないし、実際そうである人が相対的には多いのかもしれない。
でも私の「おまもり」は、モノではなく「言葉」。
モノは時間が経てば壊れてしまう。でも「言葉」は反芻して心に留めておきさえすれば、どれだけ月日が流れようと色褪せることはない。
激しい荒波に呑まれそうになっても、ブレない「意志」さえ強く持っていれば、いつかは花開く。私はそう信じて今日も私の人生を私らしく生きていく。意志を胸に。