今年の年末年始はコロナも終息し、家族や親戚、友達、恋人などと久々に集まって過ごした人も多いと思う。

初詣や初売りに行ったり、お年寄りの昔話を聞いたり、なかなか会えなかった人と会えて近況を話し合ったり…年始早々に起こった震災や事故は日本中に衝撃と悲しみをもたらしたものの、めいめいにお正月を過ごしたと思う。

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私たち家族は両親の体調が思わしくなくて、弟と2人で父方と母方の祖父母の家に泊まりに行っていた。 

色彩に溢れたおせち料理を食べ、広いテーブルで集まって紅白歌合戦を観るという日本の伝統的なお正月の幸せを感じる。

ただ、40〜50代の親戚の言動に驚かされ、辟易してしまう場面があった。

まず、母方の祖父の家にて。

みんなでせっかく集まって最近はどうか?という近況を話し合っている時に、弟である叔父が自分の姉である私の母親を、ここに書くこともはばかられるような「倫理的にアウトでしょ」というような言葉を用いてバカにしたり、お正月のせっかくの和気あいあいとした場の空気を読まずにモノを発言してしまう幼さに驚いてしまった。

50歳になってなぜそこまで自己中心的に、モラルを無視した言葉が言えるのか疑問で仕方なくて一瞬頭に血が昇りかけたが、冷静になって考えるとアダルトチルドレンで中身が成長し切れていないのかもしれないと思う。

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父方の祖父の家では、みんなで紅白歌合戦を観ている時に50代の親戚3人が某国のアイドルグループが画面に映っているのを「整形で顔が気持ち悪い」と言ったり、司会の女優さんに対して「なで肩すぎてありえない、変だ」など上辺というか見た目だけを揶揄していてめちゃくちゃに腹が立った。

「じゃあ自分たちのその体たらくは、一体何なの?せっかく集まって話すことがそれかい」と言いたくなる気持ちをグッとこらえ、下唇を噛む。

その後も私の高校生の弟に彼女が出来たことに対して、「どうせ長続きしない」「今だけだ」などと未来に対しての希望を奪うような発言をされた。

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若者に対して、未来に希望を持たせるのが歳を食った人間の役割であってほしいという祈りは届かない。

そりゃあこんな大人たちに囲まれたら、見た目を異様に気にしたり、自分を卑下する人間に育ってしまうのも無理はないと過去の自分を宥めすかす。

70〜80代の祖父母とは価値観が合うし、倫理観も合う。現役時代の仕事の話をニッコニコで話してくれて、とてもいい時間を過ごせた。

40〜50代の親戚に対しては、私は歳を食ってもこうはなりたくない!と強く思ったし、言っても意味のない悪口を言ったり自分が出来ていないことを他者に対して求めたりするのは絶対にしたくない。

もちろんそれぞれの人に良いところもあるし、普段抑圧している思いがあるからこの休みに集まって悪口でも言って晴らしたいという気持ちもわからないでもない。

ただ、「そういえば幼少期からこんなことの繰り返しだな…」と気付いた時のガッカリ感と虚しさたるや。

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せっかく尊敬したい面があっても、これでは敬えない。

今回のお正月は、ある意味反面教師だらけでいい勉強になった。 

大人になるにつれて見えてくるものがあるんだなとも思った。

救いようがない中年にならないためにも自戒を込めて。

ただ、何が起こるか分からない人生の中で価値観が違うというだけでこんなに怒れる自分はなんてちっぽけなのだろうとも同時に思った。

そして、どんな内容であれ形式的にでも集まれるということはきっととても幸せなことだったのだと後になって気付くんだろう。