私は四年制大学を卒業後、新卒でエステサロンの会社に就職した。エステティシャンという響きが良いし、私は絶対できる!と謎の自信に満ち溢れていた。

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しかし、入社してみるとキラキラしている訳ではなく、そこはやっぱり社会人。仕方なかった。けど私はその社風には向いていなく、手が震えたり動悸が続いたりと心も体もボロボロになった。だから辞めた。頑張ろうという気持ちがありすぎて壊れた。

 二社目は発達障害児に関わって自分の気持ちも落ち着かせようと田舎の小さな会社に入社した。私の決断は正解だった。子供と関わる事が自分の自信にも繋がり、やっと社会人を楽しめた気がした。

ど、オープニングとして始まったばかりの職場で問題がたくさん出てきた。休む暇もなく、私はストレスでまた体を壊した。けど今回は頑張って続けていた。しかし遂に限界を迎えた。一年と少し頑張ったが、退職。

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その後、私は次こそ自分が長く続けられる会社に行く!と決意し転職活動を開始した。だか、私の経歴だけを見ると、すぐに辞めてしまう人。ただそれだけが残ってしまった。様々な面接官に忍耐力が無さそうと言われ、書類選考でも落ちまくった。

ちゃんと内定を貰えた会社もあったが、本当に自分の選択が正しいか自信がなかったので、辞退を繰り返していた。

そんな転職活動を続けていると、自分でも何がしたくて何に不満があるのかもよく分からなくなってくる。家族にも友達にも申し訳ないと思っていた。社会の中に入れず、何も頑張れていない人になっている。そう見えている。仕事をしている人は偉い。していない人は生きている価値がない。と思い始めた。

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中々、きつかった。初めて自分の価値の無さや弱さに気づき、驚いた。この感情をどう処理して心をコントロールするのか分からなかった。毎晩知らないうちに涙がでてくる。それでも転職活動は続け、合計50社以上を受けていた。

そうやって頑張っているうちに気持ちの落ち着かせ方や早く成長しなくていいことなどを知り、素直に適度に頑張れるようになった。

ちなみに、今もまだ転職活動中。正直焦りまくっている。だけど、長い人生の中のほんの5ヶ月間を転職活動してるってだけじゃないですか?って開き直っている。時には開き直りって必要なんだと思った。

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確かに、私は王道社会人人生からは外れたのかもしれない。けど、その社会人の正しい道は誰が決めたんだろう。頑張っていないように見えるだけで、その人は頑張っていないと決めつけるのは、どうかと思う。傍から見て、頑張っているとすぐ分かる人はもちろん頑張っていると思う。けど頑張っていないように見える人は、頑張っている人よりも結構頑張っていて耐えている時間が長いかもしれない。

そういう事に気づけたから、私の歩いている道は、ちゃんと私の為の道ということにしている。それで良いよね。きっと私はこの経験や道を選んでいなかったら、自分と向き合うこともなく適当に生きていたと思う。

別に諦めてなんかいない。私が納得できる選択をして、私の正解にする。普通の社会人は長く続けるとか言う人もいるけど。普通ってなんだろう。他の人に合わせていないと王道のレーンから外されるのか。合わせることだって必要だとは思う。それは分かっている。だからこその葛藤。

でももう大丈夫。人と比べず、私は私の考えで生きる。自分が納得できる道を選べているならそれでいいと思う。

だから私は一生正解なんて分からないまま、自分と向き合い続け、時に壊れながら進んでいくと思う。意外と壊れている時が一番成長しているかもしれない。それがおもしろいというか美しいですよね。

綺麗に終わりたいところだが、早く、仕事見つかりますように
人間って本当に弱くて矛盾だらけだということに気づいた私でした。