「私だけが楽しみみたいじゃん笑」
笑、をつけてごまかしたけど本当はとても嫌だった。

学生時代からの友人と旅行の計画を立てていた。出発日まであと一週間程。

ワクワクしていた。人付き合いが苦手で交友関係の少ない私にとって、友人と旅行、なんて嬉しくてたまらない。私と一緒に行こうと思ってくれてありがとう。

何をしよう、何を食べよう、どこへ行こう、そんなことで頭がいっぱいだった。

そんな私の友人へのメッセージは、なかなか既読にならない。２４時間以上返信が来ないこともある。
飛行機、ホテル、移動時間、確認したいことがある。
楽しみも共有したかった。お洒落なカフェ見つけたよとか、ご飯美味しそうとか。

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私が心配性なだけだろうか。旅行前ってテンションが上がって、楽しみだねってワクワクしながら計画を練るんじゃないのかな。私がそうやって楽しみを共有したいタイプなだけかな。

長い間仲良くしてきた友人だから、自分と同じように楽しみにしてくれていると思い込んでいたのかもしれない。友人には友人の都合がある。

それでも「ここどうする？時間が足らないかも！」のメッセージが出発前日になっても既読にならなかったとき、私だけが一方的に楽しみにしているみたいな惨めな気持ちになってしまったのだ。

「返信してほしいな。もう明日なのに寂しいじゃん！私だけが楽しみみたいじゃん笑」

できるだけ怒った感じにならないように、嫌な気持ちにさせないようにちょっとだけ冗談っぽく伝えてみた。これでも私の中ではかなり勇気を出したほうだ。

誰かに注意したり、嫌な気持ちを伝えるのがとても苦手だ。いくら親しい友人でも。いや、親しい友人だからこそか。
私は友人と言える人が少ないから、失うのが怖い気持ちが大きいのかもしれない。嫌われないように、という気持ちがでてしまう。だからこれを伝えたことは私にとって大きな一歩だった。

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友人から「ごめん、返したつもりになってた」と返信が来た。頭を悩ませる。いくつか確認事項があって、それによっては計画を練り直さないといけなくて、それを、「返したつもり」？既読にもなってないのに。
旅行への熱が薄れるのを感じた。

仕事が忙しかったのかもしれない。他のグループトークやSNSには投稿があるけど。おざなりにされている自分が惨めで悲しかった。

重く考えすぎなのは承知だ。メンヘラと言われそうだが、大切にされてない感じがしてしまう。私への返信を疎かにしてもいいだろうと判断していることが悲しいのだ。

既読がないことについていちいち深く考えるのは、こういう出来事が今回だけではなかったから。食事に行く日時や店決めの連絡が既読にならないことが多々あって、その度に、返信してほしいなと軽く伝えては流してきた。
ただ今回、旅行という大きなイベントにも拘わらずそのスタンスということに耐えきれなくなってしまった。

日常会話やくだらない話の返信がなくても別に良い。早く既読にしろなんて思わない。予定の連絡が途切れて話が進まないことがどれだけ相手を困らせるのか、私がどんな気持ちだったか伝えたかった。

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相手との予定を計画することは、時間を合わせたり、合わせてもらったりすることだと思う。自分が返事をしないと相手は予定を立てられないし、それがはっきりしないと代替案も考えられない。

私の中では、お誘いがあったり提案があった時の返信の優先順位は上位だ。相手の都合があるから早いに越したことはないと考えている。
今までそうだったから、友人とは考え方が違って、長時間既読にならないことを不快に思ってしまうのだろう。

直接会ってもないのに「今」の言葉を共有できるなんて、よく考えたら不思議だ。その便利さに慣れすぎていて、会話しているつもりになっている。
会話なら、話しかけた言葉が何時間も返ってこないことはなくて、返事がないことに一喜一憂しなくてもいいのに。便利さに気持ちを惑わされて困る。

即返信がほしいわけじゃない。だが、何日も既読がつかないとまるで放置されているようで、その予定への熱は一気に冷める。
逆に、同じくらいの熱で楽しみが伝わってくる相手は、こちらも嬉しくてさらにワクワクが高まる。

つまり、予定系の連絡は早めに既読つけて返すが吉！ってこと。
それがきっと気分いい。