私の視野を広げたものは、大学生活の中で出会った友人だ。

私は中学生の時から人よりも恋愛感情を持たなかった。そのため、周りの友人達に不思議がられることが多く、自分は変わった人という認識があった。しかし、大学での出会いがこのような考えを変えるきっかけとなった。

私は田舎で育ち、クラスがたった1つしかない小学校に通っていた。そこではクラスメイトはみんな平等に仲が良かった。もちろん小さな喧嘩はあったけれど、すぐに元の関係に戻った。

そして、中学に進学したが、私は学業や部活動などを考慮して、将来のために大きな学校に通うことを家族と決めた。小学校の友人とは離れ、1人で300人を超える集団の中に飛び込んだ。

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段々とクラスに馴染んできた時に、私はクラスメイトから好意を向けられていることを友人づてに知った。彼とは仲が良いとまではいかないが、LINEでよく連絡を取り合っていた。

しかしながら、そのことを知った時に、「気持ち悪い」という感情が真っ先に出てきたのだ。それからLINEで会話を続けることも難しくなり、早く関係を切りたいと思うようになった。

結果的に、相手から告白されたのを断って疎遠になった。

この経験をきっかけに、人に恋愛感情を持つことがなくなってしまった。高校に進学をしても、誰かと付き合いたいという気持ちにはならず、友人や家族と高校生活を過ごした。周りの友人からは不思議がられ、母親も少し心配していたように感じた。

大学受験を終えて、初めての女子校へ進学した。学力と環境が一番の志望動機であったが、男性から距離を置いたら何か気持ちが変わるかもしれないという好奇心もあったと今では思う。新しいこれまでとは異なる環境に、少しばかり楽な気持ちになった気がした。

一方で、大学までずっと女子校で過ごしてきた友人の共学への関心はとても大きかった。恋人と一緒に下校したり、放課後に遊んだりしていたのかとよく質問された。

その度に、彼氏を作ったことがないと答えると驚かれた。その表情を見るたびに、やはり私は変わっていると感じていた。

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このような中で、授業や友人を通じて新しいグループができた。私はこの出会いのおかげで、自分の考えを変えることができた。

ある日、グループで遊んでいた時に恋愛の話になったが、それを負担に感じることはなかった。なぜなら、恋愛感情を向けられると相手を避けたくなると打ち明けた時に、否定的な反応ではなく理解を示してくれたからだ。

さらに、自分たちも恋人がいなくても友人や家族との生活が楽しければ十分だという話を聞いて、変わっている自分という考えを見直すことができた。

このようにして、私は周りの言葉によって狭くなった視野を広げることができた。

ここまで、大学生活で出会った友人によって、私の視野が広がったことについて述べてきた。私の悩みに対して、肯定的な言葉を与えてくれる友人をこれからも大切にして、周りの意見にとらわれない自分だけの人生を楽しんでいきたい。