10年以上、自分の性格をダメだと思って生きてきた私。

でも、これからは本当の自分を取り戻していきたい。

同じことで悩んでいる人にも読んでもらいたくて書きました。

◎          ◎

子供のころの私は、理屈が好きで大人びていて、まじめで冷静だった。

あまり“子供らしい”子供ではなく、いわゆる可愛げのない子だったと思う。

他人の気持ちへの配慮よりも、ルールや理論が先に来てしまうので、お友達に正論をド直球ストレートでぶん投げて泣かせてしまったことも結構あった。

思春期になると、この性格はますます生きるうえでの障壁になった。

共感力が求められる女子のコミュニティの中では、私のような性格の人間は場をしらけさせる存在になってしまう。

学生時代、何度も何度も場をしらけさせ、ときには仲間外れにされ、そんな“失敗”の経験を経て、私は性格を変えることにした。

◎          ◎

「こんな性格の自分はダメだ」と思うようになり早10年。

この10年間、性格を変える努力をし続けた。

やったことはこんな感じ。

・共感できない話にも共感してるフリをする

・思ってなくてもオーバーリアクションをとる

・「要件だけ言う」をしない

・絵文字をたくさん使う

その他にも色々と「私は自然にできないけど、周りの女子が自然にやってそうなこと」をマネしまくった。

努力の結果、私は自分が好きな自分になれた。

目標に向かってPDCAを回したり、トライアンドエラーを繰り返すことが大好きな元の自分の性格が功を奏した結果だ。

場をしらけさせる場面も減り、愛嬌が必要な仕事にもかなり活かされた。

「好きな自分になれて満足。いい感じ。いつまでもこの私を維持していこう」。

そう思っていた。

◎          ◎

2024年1月、ふと「本当の私に戻りたいな」と思った。

努力して理想の自分にはなれた。

それでも、ときどき顔を出す元に自分とのチグハグ感はいつも感じる。

理想の自分になるための努力も、長く続けると習慣になる。

元の自分が顔を出すとき、私はいつも「本当の自分はこう感じているけど、理想の自分になるならそんな気持ちになってはいけない」と思っていた。

自分を制御するのが当たり前になっていた。

そんなとき「私が捨てたかった元の自分って、そんなにダメなんだっけ?」と思った。

数々の失敗経験から「ダメだ」と思い込んでいた自分の性格。

でも、今思うとそんなにダメじゃないんじゃない?という思いがこみ上げてきた。

◎          ◎

「ダメじゃないかもしれない」と思ったきっかけは、仕事だ。

これまで元の自分が顔を出そうとするときは、いつも仕事のときだった。

ビジネスの場では、論理的思考や冷静な判断力、端的なコミュニケーションが良しとされるのだから当然だと言えば当然だ。

仕事をしているとき、無意識に「元の自分が思うように動いたほうが上手くいきそうだけど、それだと人間関係が壊れるし、辞めておこう」と思っていることが多かったように思う。

30代を目前に、徐々に責任のある仕事を任せてもらえるようになってきた。

責任が大きくなればなるほど、愛嬌や人当たりだけでなんとかなる仕事は減っていく。

次第に「元の自分に戻りたいな」と思うようになっていた。

◎          ◎

とはいえ、隠し続けた本当の自分は一筋縄では戻ってこない。

10年間も「出てきてはいけないよ」と言われてきたのに、急に「今日から外に出て最前線で活躍してね」と言っても無理がある。

ダメな性格を変えるために身に着けた自己否定の思考の癖も、簡単には治らない。

だけど、元の自分で生きても良いと思えるようになったことで、心はずいぶんと軽くなったように思う。

今は自分を取り戻すリハビリとして、無駄な(と自分では思っている)絵文字を使うのをやめた。

仕事では、ほぼ「要件だけ」を伝えるようなコミュニケーションにシフトした。

このことで、心なしか日々の慢性的な疲れが減ったような気がしている。

「私、ずっと無理をしていたんだなぁ」と思った。

◎          ◎

自分で言うのもあれだが、元の私は仕事ができるタイプだと思う。

ビジネス向きの性格と表現するほうが適切だろうか。

ビジネス向きの性格は、ときにビジネス以外の場で生きづらさを感じることがある。

とくに学生の間、まだビジネスの世界に足を踏み入れていない時代は、私のように辛さを感じる人もいると思う。

「仕事ができる」ということがコンプレックスになる場合もあるのだ。

もし、今学生で、私と同じような悩みを抱えている人がいたら、どうかそのままの自分で堂々と生きていって欲しい。

「スキルとしての最低限の愛嬌」は身につけて損はないと思うけど、自分の性格を否定しないで。

きっとあなたが活躍できる日が来るよ。