私は私らしく、周りを気にすることはやめよう。

母親似の私は、客観的にみると低身長で丸顔、丸目、あひる口のタヌキのような顔貌をしております。

幼少期は「可愛いね」と言われると褒められている気がして嬉しく感じ、もっと可愛くなれるように頑張ろうとするポジティブな子供でした。世界の中心は私なのよ！と言わんばかりに、写真に映り込む私は自信に満ち溢れ笑顔も輝いていたように思います。

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そんな私も、徐々に成長し周りよりはやや遅く思春期を迎えました。その時に、初めて周りの目が気になりはじめました。

こんな私でも好きだと言ってくれる男性や友人に恵まれ幸せでした。その中で、「可愛い」私よりも「美人で綺麗」な友達をうらやましく思うことが増えました。

彼女は、丸で構成されているような私の容姿とは真逆で、スっとひかれた涼し気な瞳にツンと筋の通った鼻、華奢な長い手足にスラッとした身長。隣を歩いて帰る時、写真を一緒に撮った時、ふとした時にもやもやとした気持ちになることがありました。

私は発育が早く、身長もすぐ止まってしまい全体的に細くちんまりとした印象の体型のため、「小さくて可愛いね」と言われる度に「〇〇ちゃんのようにもっとスラッとした見た目がよかった」と感じたり、「可愛い顔でいいなぁ」という言葉をかけてもらった時さえ「目も口も鼻も丸いだけじゃ美人にはなれないのに」なんて斜に構えて褒め言葉を素直に受け取れなくなっていました。

学生時代の私は容姿にあまり自身を持てない人間になっていました。隣をみると色白で美人の友人がいて、私のコンプレックスをチクチクと刺激してきました。今では社会人となり、見た目が全てではないと広い視野を持つことができるようになりましたが当時は悩まされたものです。

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憧れだった彼女とは、今も仲良く付き合いが続いています。社会人になり、飲みにも行きます。

酔った頭で「あの頃私って本当に可愛かった？私実は〇〇ちゃんみたいになりたかったんだよね」と零した私に彼女がかけてくれた言葉がきっかけで考えが変わったのです。「あんたはいつも可愛いよ、どれだけ羨ましかったとしても他人は他人」彼女はそう言ってくれました。

良くも悪くも人に影響を受けやすい私。容姿のコンプレックスを乗り越えた今だから、自信を持って言えることがあります。それは、飲みの席で「私は貴方の顔の方が好きかも」なんて笑って言ってくれた彼女にも、容姿についての悩みがあるし誰だって何かしらのマイナスを抱えているんだということ。

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ジェンダーや多様性、個性を認め社会になりつつありますが、一方で容姿に厳しい時代となったとも感じます。社会人になった私は通勤や外出の折に「オバサン」とJKたちに言われる事もありますが、前ほど容姿を否定する考えを持たなくなりました。

どれだけ頑張っても結局「綺麗」ではなく「可愛い」にカテゴライズされる私を認めてあげる。私は私らしく、子供の頃のように自己肯定感を高めながら毎日笑顔を忘れない。そして、丸い目は相手に柔らかい印象を与えるし口は愛嬌があると自分の欠点ではなく魅力だと胸を張って生きていきたいです。