仕事で慣れない人間関係に疲弊した時。月末、営業でどうしても数字をたたき出さないといけない時。「ほんとうまくいかないことばっかりだな…」と一人悲しく、涙とため息が出てしまいそうな時。上旬のパワハラ続きで、時折、「私はここでなぜ仕事してるんだろう?」とふと、疑問に思ってしまう時。

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そんな時、遠くにいる彼の笑顔と包み込んでくれるような温かさと、ハグした時の優しいまなざしと体温の温もり、腕まくりをした彼の絹のような滑らかな肌を、思い浮かべる。

一人暮らしで、自分一人で毎日生きていたら、心はどしゃ降りの雨だし、とっくにくじけていると思う。きっと、顔を突っ伏してそんな土砂降りの雷雨の中を、一人でずっと泣いていたと思う…。

社会に出て、東京でサラリーマンとして毎日働き続けるのって、こんなにも大変で時に残酷で、自分の人生や仕事なんて、誰も守ってくれないものなんだなと痛感することが多かった。

世間的には恵まれている環境で、知らない人からは憧れもあるかもしれないが、日々稼ぐためだけに駆動し続ける無機質な労働。
目の前の仕事を精一杯やり、毎月給与口座にはお金が入るも、本心は、「関心がない」「何のために?」と思ってしまう面が、多々あった。

「自分一人のためだけにこんなに頑張らなくたって別にいいじゃないか?」いつしか、そんな風に思うようになった。

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でも、社会人数年経験してから、いくらか自分の機嫌は自分でとれるようになった。目の前のことに一喜一憂するのでなく、物事を俯瞰的に総合的に見れるようになってから、仕事や人間関係の愚痴を心を許せる身近な人にもわないようになれた。

「人生、仕事だけじゃないんだから」

そんな風に自分の一日や一週間をみれるようになってから、仕事だけしてても仕方がない。プライベートも充実していないとと思うようになった。そんな考えになってから、今の彼と出会った。

今の彼は、私を不安にさせない。
本当にそのまんまの人だ。都合の悪いことも良いこともすべて言葉にして伝える。機嫌の良し悪しもわかりやすい。どこか人懐っこくて、目がぱっちりで肌が綺麗で、少しふくよかで、なんだか抱きしめたくなる。

遠距離なので、よく電話するのだが、直接手を取り合えなくても、電話を切る時に最後「頑張ろう」と一声かけてくれるのが、私はすごく嬉しいし力になっている。

「きっといい父親になるんだろうな」

彼と出会った時からそう感じた。私も、その時、そんな彼にふさわしいいい妻でいい母親になっていたら嬉しいなと私は心の中で将来を想像してしまう。

一緒に住んだり一緒に家庭を築いていくことになったら、笑顔のたえない、社会の荒波にも躍り出ていける原点となるような、そんな温かい家庭を二人で作っていきたいなと思うようになった。

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関係性の質。彼との関係は、普段職場で味わうような関係とはまるで対極にある。

「組織は二人から始まる(だから身近な相手を大事に、関係性を育みなさい)」というが、それが彼と私の間だけの関係だけでなく、職場にも少し広げられたら、もっと毎日が潤うだろうなと思っている。