好きな街はどこ?と聞かれたら間髪入れずに静岡県東部地域!と答える。それでは質問の答えになっていないのだが、私は熱海、三島、沼津エリアが大好きだ。全部良いところでそれぞれ魅力があるのだが、今回は三島にフォーカスしたいと思う。つまり、私の好きな街は静岡県三島市だ。
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初めて三島市に行ったのは生後まもなくのことらしい。父の地元が三島で、お宮参りは三嶋大社だったそうだ。その後も何度かは父の実家、つまり祖父母の家に遊びに行ったりしたが正直ほぼ記憶にない。この街が好きだと実感したのは社会人になってからだ。
出張で静岡に行った後、お休みを取ってそのまま数日静岡に滞在することにした。静岡が初見だったのでどこ行こうかなとXで呟くと、三島のカフェで働いている高校の同級生が三島はいいところだよ、おいでよと返事をくれた。そこで三島に行ってみることにしたのだ。
三島と言えば、うなぎ。まずは駅前のうなぎ屋さんでうな重をいただくことにした。お店の女将さんが気さくな方で、どこからいらしたの?などと話しかけてくれた。うなぎ屋さんというとハードルが高いイメージで緊張していたが、女将さんのおかげで緊張は吹き飛んだ。ふっくらとしたうなぎは、思い出すだけでよだれが出そうになる。
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三島は水がとてもおいしく、綺麗だ。だからうなぎもおいしくいただけるらしい。街の川も水が透き通っているからぜひ見てみてねと女将さんに言われたので早速街を散策してみることにした。
次に向かった先は楽寿園というところだ。ここは三島市が運営する自然公園。たくさんの緑と、透き通った川、小さな乗り物コーナーもあるし、動物なんかもいる。土日にはイベントも行われるそうだ。三島に誘ってくれた高校の同級生も、よくこの場所でキッチンカーを出店させているらしい。
自然が豊かで、思わず深呼吸をする。虫の音や、川を流れる水の音が耳に嬉しい。透き通った川の水は、夏にも関わらずひんやりと冷たい。都会に疲れた私にとって最高にリラックスできる場所であった。
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おいしいものを食べ、たくさんの自然に触れた私はお土産を買って帰路に着く。三島のお土産と言えば三嶋大社名物、福太郎だ。福太郎というのは草餅のことで、食べるとこしあんの甘さが絶妙でよもぎの香りが口いっぱいに広がる。日持ちが短いのでなかなか人にお土産として渡すのは難しいのだが、自宅用には必ず買って帰る。駅前のキオスクにも置いてあるので電車に乗る前にサクッと購入できるのが嬉しいところだ。
何故こんなにも三島に魅了されているのかは分からない。ごはんがおいしい、自然が豊か、人がとても優しい。その場にいるとなんだか力が湧いてきて、元気になれるのだ。本当に不思議な街だと思う。今となっては何回三島を訪れたか分からない。できる限り月に1度は訪れたいと思っているし、いつか移住できたらいいなと密かに夢を見ている。私を虜にした街、三島。
三島に限らず静岡は本当に良いところだ。しかし浜松も、伊豆半島も未開拓だ。まだまだ魅力がたくさんあるのだろうから、これからも新たな発見と出逢いを求めて今月もまた静岡に足を運ぶのである。