思ったことをすべて口に出さず、ミステリアスな女性になりたいけれど

言葉にして悪かったことはいくつか思い当たる。
わたしは、毒舌キャラと周りの人から言われることが多い。裏表のない素直な性格で、思ったことをすぐ口にしてしまうのだ。
そんなわたしの母親も、息をするように、テレビに映っている人や知り合い、わたしたちに悪口やマジレスを言ってくる。それが普通という環境で育ってしまったため、わたしはマシな方だと思っている。わたしとしては、相手のことを思って、自分が思ってもいないことを言ったり、ウソをついたり、あえて言わないことこそが良くないと思っている。
そんな、ふっと頭に湧いてきた言葉を、何でも口に出して言ってしまうわたしが、良かれと思って相手に言ってしまったことが数回ある。たとえば、父親のカラダのことを思って、甘い菓子パンを朝ごはんやお昼ごはんに食べるのは良くない、と言ったことがある。しかしながら、父親は菓子パンが好きすぎるようで、わたしの健康志向の意見は聞き入れてもらえなかった。なんなら、口出しするな、と逆ギレされて喧嘩になった。今ではあまりカラダに良くないと思いなかがらも、なにも言わないようになってしまった。
他には、なんという言葉を言ってしまったか一言一句は覚えてはいないが、大学時代の友人に、メイク関係のことで、もっとこうした方がいいんじゃない?と言ったことがある。ベースメイクの塗り方やチークの色についてなどだったと思う。これもその友人がもっと魅力的になるように、と思っての発言ではあったが、その友人とはその後しばらくして、疎遠となってしまった……。もちろん、それだけが原因では無いと思うし、わたしも、あまりその友人のことが好きではなかったからこそ、そういう発言をしてしまったのだとは思う。
あとは、かなり昔の話で何とその人に言ってしまったか、これまたうろ覚えではあるが、小学生時代に友人の家へ行ったとき、テレビゲームでアバターが作れるものを友人とやっていた。その友人のお母さんの特徴をよくとらえたアバターを見つけた。なぜ、そのアバターが友人のお母さんとわかったのか、容姿にからめてなにかよくないことを言ってしまったことがあった。その後、迎えに来てくれたわたしの母親に、わたしがこんなことを言った、と告げ口されてしまった。アバターを見て、頭の中に言葉が思い浮かんでしまったのだから、しょうがない。このように、数々のわたしの発言(失言)で、誰かを傷つけてしまった経験を何度かしている。ほんと「口は災いの元」とは、よく言ったものだ。
これからは、もっと大人の女性を目指して、思ったことをすぐに口にすべて出さずに、ミステリアスな雰囲気をまとってみたい。逆に、感謝の言葉や褒め言葉などのプラスの言葉に関しては、これからも引き続き、たくさん紡いでいきたい。
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