北海道の鹿追町というところがある。帯広空港から車できて、然別コタンや十勝ジオパークなど新緑や農業の街だ。

◎          ◎

初めての北海道出張で、私はそこで朝ごはんを食べた。ちょうど2月でまだ雪が積もっている中だ。

ホテルには暖炉があり、どうやらヤギを飼っているようだ。朝ごはんは、十勝の搾りたて牛乳と、コーヒーと、パンとキャベツと目玉焼きの洋風なものだった。
ホテルの窓からは、雪が数十センチほど積もった銀世界が広がっている。そこに、ドライフラワーが一輪からざられており、なんとも窓越しの深い雪とマッチしていて綺麗だった。

十勝の朝ごはんは、優しい味。
のどかで農業地域らしい、優しい町民が多く、部屋の中はポカポカ本州よりも暖かく、贅沢な出張時間だった。

十勝のホテルで食べた北海道らしい朝食に、窓の外の銀世界は、目に焼き付けたいほどの優しい景色だった。まるで、絵本にでてくるような銀世界で、白樺の影から、子ウサギがひょんと飛び出してきそうな、そんな神秘的な世界だ。

◎          ◎

東京に戻ると、東京の生活が待っている。

私は、友人と給料日を過ぎると、土日に都内のホテルでブレイクファストに行くことがたまにある。私は沿岸沿いの景色が好きなので、お台場の外資系ホテルを予約して、友人とブレイクファストをとった。

普段、「朝活」は性に合わない夜型だが、こういう日は、思い切って朝からメイクをし、ヘアセットもして、東京まででてブレイクファストを楽しむ。ホテルの立地がお台場だからか、朝、ホテルに行くまでの道も混んでいなく、朝の光が沢山注ぎ込み、右手にはキラキラ光る東京湾が眺められて、なんとも気持ちがいい。「あ、サイクリングしたい……」と思ってしまうほど、気持ちのいい朝を迎えられる。

いつもより早起きした甲斐があった。

ブレイクファストは、大体が洋風だ。
たっぷり卵とはちみつにつかったフレンチトーストに、ベリーのジャムを添える。ヨーグルトに、たくさんのマンゴーやベリー系などの普段食べないようなフルーツをもりもりにして、食べる。

さすがに甘味ばかりで罪悪感があり、途中で友人とサラダをとって、シェアして食べることもある。

最後は、クロワッサンやオムレツなど、好きなだけ食べ、お昼以降の時間も満喫させる。

これまで何回か、こんな風に過ごしてきたが、やはり、どこも朝のブレイクファストティーが一番美味しい。あの、カモミールやペパーミントの香りが、キリッとしているし、ダージリンティーでも、朝食らしい、キレのある味なのだ。

朝、いつもより少しだけ早くおきて、友人とお台場の高級ホテルに集まり、のんびり海を眺めながら、お茶してゆっくり話せる朝食の時間は、海外に来たような気分で、なんとも贅沢な気持ちだ。

◎          ◎

今年は、一人でも朝食時間を楽しみたい。
健康を意識して自炊なのか、家で、家にある食材で楽しめる、そんな朝食時間を作りたい。

今は、Instagramで色々な人がレシピを投稿している。

そんな自炊生活が充実してきたら、ぜひ友人や彼氏などと一緒に、私の家で、私の家らしい朝食時間を、一緒に満喫できるように、そんな風に今年はなれたら……と思っている。