自分では選ぶことができない家族という人間関係。あなたにとっては、何があっても愛し続けることができる存在ですか。それとも、世界のだれよりも消し去りたい存在? 複雑な気持ちが交錯するエッセイがそろいました。

サイトオープンから1年を迎えました。今日は「家族」のカテゴリに投稿された142本のエッセイのうち、最も多くの方に読まれたエッセイをご紹介します!

<第1位>

「結婚記念日はお母さんの誕生日」それは私を守るための嘘だった(ポリポリ・ムーン)

【あらすじ】週に1度しか家に帰ってこなかった父。子どもだった私の問いかけに答える両親に、私は「何か」を感じ取っていた。

エッセイが届いた当初から編集部でも話題になっていたこちらのエッセイ。「小さいウソ」のテーマに投稿されたこちらの作品は「かがみすと賞」としても紹介させていただきました。最後の一文に胸が締め付けられるようなエッセイです。

投稿者のポリポリ・ムーンさんから、エッセイに込めた想いや、読者の方へのメッセージをいただきました。

~ポリポリ・ムーンさんからのメッセージ~

多くの方に読んでいただいたと聞いたとき、「一体なぜ共感する人が少なそうなこの家族の話が?」と思ったのが正直な感想です。
なので読んだ方がどんな風に思われたのかをすごく知りたいです。

このエッセイの時代である小学生から今に至るまで、両親から「うちの事情」については話されていません。
言い方を変えれば、ずっと嘘をつかれ続けているとも言えるのかなぁ?
でも、それでもいいと思っています。
その嘘の中にこそ、両親の良いところもダメなところもすべてが詰まっている気がします。
大事なのは嘘をつかれた事実より、そうせざるをえない相手の心を想像すること、そんな心を作った社会を意識することなのかなーと。
そして何より、嘘をついてでも守り抜きたかった彼らの宝物をみつけたいなーと。そんな風に思います。

エッセイを書いた後に母へ、「小学生の頃は家で悩みが相談できなくて辛かった」と初めて当時の苦しみを言えました。
そしたら母は、「その空気は私が作ってたかもね。でも当時は私も精一杯だったの」と。
たったそれだけですが、お互いの本音にタッチするような会話が初めてできました。
このような機会をくださった「かがみよかがみ」さま、ありがとうございました。

ポリポリ・ムーンさん、想いの詰まったエッセイを、ありがとうございました。

<第2位>

「妹のくせに」とひどいことをした。でも今はただ一緒に笑っている(ぽんきち)

【あらすじ】「姉だから」「妹なのに」。仲が良いときも悪い日も、あきらめたり許したり。やさしくされ、やさしくされながら続く関係。

年間2番目に読まれたのは、「姉だから妹だから」のテーマに投稿してくださったぽんきちさんのエッセイ。

姉のぽんきちさんと妹さんの心情がリズミカルに綴られ、まるで映画のワンシーンのような描写が印象的な作品です。

<第3位>

アルコール依存、DVのある家庭に生まれた。だけどハッピーエンドを信じている(三浦魚)

【あらすじ】家族の姿を見て、幸せな家庭生活を築いていけるか自信はない。でも、きっと人生は、自分の力で変えられる。バッドエンドなんて許さない。

第3位は、家庭を築くことへ自信がエッセイ。

壁にぶつかることの多い三浦さん自身の家庭環境と向き合いながらも、「私という人間が主役の小説は、絶対にハッピーエンドで終わらせたい」という最後の一文への力強さに心を支えてもらえるような作品です。

以上、「家族」カテゴリーの年間読まれました賞でした!
年間読まれました賞の発表は、これで以上となります。
サイトオープンから1年、エッセイをご投稿してくださったかがみすとのみなさま、そして、サイトを訪れてエッセイを読んでくださったみなさまに感謝申し上げます。
2年目も引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!

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憧れのあの人に自分のエッセイを読んでもらえるチャンス!投稿お待ちしております。