先日誕生日を迎えた私は、2021年のほとんどを28歳で過ごす。
28歳……もう10年たってしまった。

怖いもの知らずの18歳の「予想」に対して現実は

18歳の頃の私は、毎日が楽しくて怖いもの知らず。だって、まだ若いし、これからいくらでも楽しいことが待っている。友達と将来の自分たちを予想して言い合っていた。
あの子は早く結婚しそう、あの子は子供たくさんいそう、あの子は年下彼氏に貢いでそう。
私は……。
私は28歳くらいには、バリバリ仕事をしていて、お金に余裕があって、結婚はしないで独身を楽しんでいると思う。デパートで化粧品を揃えて、休日は友達とワイン飲みながらおしゃべりして、恋愛の話をして、結局仕事が一番だね!って言っているはず……はずだったになあ。

現実は、無職で猫とふたりで震えている。
最低限のコスメに、たまの発泡酒。こたつの周りには、ゴミ箱、ティッシュ、パソコン、スマホ、充電器、おかし、お茶など、手を伸ばす位置に必要なものを全部揃えた。
テレビはリモコンが効かなくて付けっ放し。

職探しは全然進んでいない。
ウイルスの影響もあるかもしれないけど、日々のニュースやSNS等、色々に心が影響されて、私のやる気がなくなっていることが一番の原因だと思う。

相談相手になってくれないネコの目は輝いていた

私が会社に求めることとは?
会社が28歳の女性に求めることとは?
私が今やりたいこととは?

こたつに入ってみかんを食べて、ネコと遊んで……これはおばあちゃんになってもできることだなあ。

膝の上のネコに聞いてみる。
「ねぇ、2021年のあんたは一体どこに向かうの?」
「わからない。わからないけど想像したって現実にならないと思わない?」
「確かに。でも少しくらい期待したら?」
「何を?」
「目標とか、夢とか持ちなよ。」
「世の中のこれからも自分のこれからもわからないんだよ。」
「それはそうかもしれないけど。」
「宝くじに当たるとかくらいか。」
「にゃーーー」

ネコも妄想会話の相手をしてくれなくなった。
ここでソーシャルディスタンスですか。ならこっちは、にぼし作戦です。

タッパーからにぼしを取り出すと、さっきまで眠そうにしていたネコの目がキラキラ輝いた
ネコは猛ダッシュでこちらにやってきて、にぼしを一生懸命に食べ始めた。
いいなあ、私もこんな輝いた目になりたいよ。

一生懸命でキラキラしている28歳になるには

改めて考えてみる。
私が期待した28歳はワインやデパコス云々じゃなくて、仕事に情熱を注いでいる私。一生懸命で、キラキラしている自分。
あとは、ただそれに伴って生活に余裕が出ているってこと。

じゃあ、情熱を注いだり、一生懸命になれたりするものがあれば、私の想像した28歳になれるんじゃない?

そうか。
まずは一生懸命になれることを見つけよう。
それが仕事でも、そうじゃなくてもいいかもしれない。
自分がキラキラ輝けるものを探していこう。
まだ、間に合うかな。
間に合うよね、時間だって十分あるし、
まだまだ若いし。
なんだか希望が見えてきた。
28歳は始まったばっかり。

「2021年の私は一生懸命になれることを見つけて、もっと輝くんだ。」
今ここにネコに宣言する。
約束するよ。