私は来月20歳を迎える大学3年生。地方出身で、大学からは東京で一人暮らしをしている。
そんな私は上京したての頃、大学の友達、サークルの先輩、バイト先の人、美容師さんなど、新しい人と出会うたびに、毎回のように言われることがあった。

毎回、眠くなかったし、ちゃんと聞いていたし、通常運転だったのに

「ねむい?今日寝てないの?」
「聞いてる?」
「大丈夫?低速?」

私はぽかんとした。だって、そんなことを聞かれる時は毎回、眠くなかったし、ちゃんと聞いていたし、通常運転だったから。でも、そう言われることが積み重なって、気づいた。
「私って、なかなかのおっとりさんだ」

別に都会でもなく、田舎でもない土地で育った私。
小さい頃からこんな感じだったからか、周りもそうだったからか、地元では「低速?」なんて言われることはなかったのだけど、どうやら東京ではおっとりさん分野らしい。
「でも、これって私の個性だし、チャームポイントでもあるし、長所だっ♪」
そう思いながら、大学1年生は、自分のおっとりさんに気づいて、周りも私のおっとりさんに慣れ、楽しく過ごした。

2年生になった頃、一つ上の彼氏が何やら「就活」というものをし始めた。
就活なんてちんぷんかんぷんだった私は、彼が大量のエントリーシートを書き、インターンに足を運び、ウェブテストの勉強をしている姿を目の当たりにしてこう思った。
「えっ、来年私もこんなことするの?」

おっとりさんを就活に持ち込んだら大変。何か変わらなければいけない

私は少し、いや、だいぶ焦った。
なんせおっとりさんの私は、効率が良くハキハキしている彼のように就活できる自信がなかった。このままじゃ面接の時も「聞いてますか?」って言われちゃうし、すぐ答えられなくてどこも受からないかも...。
来年自分が就活するのだという事実を痛感し、私はおっとりさんを就活に持ち込んだら大変だと思った。何か変わらなければいけない。

そう思って、月日が経って、年が明けてしまった。
思ったことを、行動に移せなかった。

「昨年、あなたは何をしましたか?」
そう問われたら、私だったら何も答えられない。2020年は、そんな年だった。
年が明けて早々、世界中が不安に包まれ、自由を封じられ、何も出来ない日々が続いた。
いや、何も出来なかったのを言い訳しているだけかもしれない。

やる時にはしっかりはっきりカッコよく。「私、変わります」

だからこそ今年は、宣言したい。

プライベートではおっとりさんでも、やる時にはしっかりはっきりカッコよく。
ハキハキ話す。早く答える。
誕生日を迎えたら、もう成人。子どもではなく「大人」。
大人らしい知識を身につける。
これを実現できなきゃカッコ悪い。
計画したら実行。頑張って実現させる。
こんな私を目指して生きます。
「私、変わります」