私は昔からの憧れであったウェディングプランナーとして新郎新婦の「結婚」という幸せのお手伝いをしている。
新郎新婦の笑顔や感動の涙を見て幸せをわかちあえるこの仕事が私は大好きだ。
そんなウェディングプランナーの私が「結婚」この言葉に対して感じる想いはネガティブなものだ。
ただ、何故この言葉にネガティブなイメージを持っているか正直なところ理由は自分でもわかっていない。この場を使って整理をさせていただきたい。

ウェディングプランナーの私は、結婚に対してネガティブなイメージを抱いている

結婚=家族になる(好きな人と夫婦になれて幸せ)⇒子どもができる(家族が増えて幸せ)⇒幸せな家庭(おじいちゃんおばあちゃんになっても仲良くいようね)

大概のイメージはこの様なワクワクしたものだろう。
しかし私の頭では以下のように変換されるのだ。

結婚=家族になる(拘束される……親戚付き合い大変そう……)⇒子どもができる(出産痛そう……育てる自信ない……)⇒結婚生活に疲れてくる(ある程度歳をとったら不倫とかされるのかな……)

自分で見返しても見事なネガティブ思考だ( 笑)

大概の女性は早く結婚して幸せな家庭を築きたい!という気持ちが強いだろうが、私は「結婚」をネガティブに捉えてしまう。その理由は今まで育ってきた家庭環境が影響しているのではないかと思う。

再婚者同士の家庭に生まれた私

私の両親はお互いに再婚者だった。母は寡婦で長男、長女の子どもがいた。父は元奥さんが病弱だったため子どもはできなかったそう。
そんなふたりは知人の紹介を得てお見合いをし結婚をして私が生まれた。
父は昔から子どもが欲しかったらしく私が生まれたことをとっても喜んでくれたそう。一方で母の長男は「何でいい歳して子どもなんてつくったの?」と再婚に対し少し不満があったそう。
当時母は42歳、父は52歳だった。長男は既に18歳。年頃の時期に妹ができたのは恥ずかしかったのだろう。
そんな私達家族は仲が良い訳でもなく。かと言って特段に不仲という訳でもなかった。ただ、「一家団欒」その様な言葉には程遠い家族だった。

私が小学校2年生のとき父はすい臓ガンで亡くなった。正直父との思い出の多くは覚えていない。少々亭主関白気味で怒ると怖い父であったが母の連れ子に対しても、そして私にはより一層優しい父親であった事は覚えている。

私は「家族」という集団に特段の思い入れがない。
「結婚」=「家族」という連想から結婚に対して幸せな家庭のイメージが持てていない。
しかしその反面、家族みんなが笑顔で過ごしている家庭に対しての憧れも抱いているのだ。
ウェディングプランナーである私は幸せそうな新郎新婦を見て「結婚なんて……」と思う反面、1人の自由より2人の幸せを決意した新郎新婦を羨ましくも思うのであった。

どのような形の「結婚」であれ、ワクワクするものであってほしい

その人の歩んできた人生によって結婚に対して様々な想いや考え方を持つだろう。
日本ではまだまだ 結婚=入籍をして苗字を一緒にして「家族になる」という概念が強いと思うが、現代では何らかの理由や想いから、夫婦別姓・事実婚・パートナーとしての同棲・LGBT等様々な結婚の在り方も増えてきている。

従来通り入籍をする結婚も、今までには無かったかたちの結婚も私は誰がどの様な「結婚」を選んでもその人が楽しく過ごせて、幸せでいてくれればいい。
あなたが今身に着けているアクセサリーを選んだ時の様に。あなたが履いているお気に入りの靴を選んだ時のように「結婚」も自分に合ったかたちを自由に選ぶ事ができ、ワクワクするものであってほしい。また、私もそうでありたい。