峯岸みなみ×枝優花「“女性ならでは”を求められることに少し違和感」
AKB48を卒業した峯岸みなみさんがパーソナリティーを務めるラジオ番組「やっぱり今日も褒められたい」(TOKYOFM木曜21時スタート)。毎週登場するパートナーとともに、お互いを褒めあいながら、それぞれの価値観や悩みをシェアしていきます。かがみよかがみ連載コラム「できれば明日も褒められたい」とコラボし、ラジオの様子をぎゅぎゅっと凝縮してお届けします。※内容は放送をもとに再構成しています。
AKB48を卒業した峯岸みなみさんがパーソナリティーを務めるラジオ番組「やっぱり今日も褒められたい」(TOKYOFM木曜21時スタート)。毎週登場するパートナーとともに、お互いを褒めあいながら、それぞれの価値観や悩みをシェアしていきます。かがみよかがみ連載コラム「できれば明日も褒められたい」とコラボし、ラジオの様子をぎゅぎゅっと凝縮してお届けします。※内容は放送をもとに再構成しています。
枝 優花さん
1994年生まれ。映画監督・写真家。群馬県出身。 2017年、初長編映画『少女邂逅』が新宿武蔵野館を始め全国公開し2ヶ月のロングランヒットを記録。香港国際映画祭や上海国際映画祭に招待され、バルセロナ・アジア映画祭で最優秀監督賞を受賞。 2019年日本映画批評家大賞新人監督賞を受賞。 また、写真家としても活動し、多くのアーティスト作品や広告を手掛ける。
峯岸みなみさん(以下峯岸):同世代ですよね。こうやって言われるのは、嫌かもしれないんですけど「お若いのにすごいですね」と言われることに対してどう思っていますか。「そうでしょ!すごいでしょ!」という感じなのか、「いや、若さとか関係ないから」と思っているのか(笑)。
枝優花(以下枝):確かに、峯岸さんのいらっしゃる業界、出る側に比べたら若い意識はあります。
峯岸:アイドルで24歳はお姉さんだけど、24歳で初監督、それも世の中に通ずると思うと若いなあって思っちゃいますよね。
枝:そうですよね。若いのは事実だなあと思います(笑)。
峯岸:海外でも日本でも女性の監督さんが活躍し始めていますけど、まだまだ少ないですよね。そういう意味で女性として苦労すること、感じることはありますか。
枝:たくさんありますね。女性監督ということで、注目していただけることもあるんですけど、それ以上に女性監督だから撮ってほしいっていう作品が多いというか。普通にひとりの人としてというよりは「女性ならでは」が求められる。本当はひとりひとり違うんだけど。
峯岸:言っている側も「女性なら誰でもいい」というわけじゃないんだろうけど、女性だからっていうニュアンスが入っちゃうんですかね。
枝:そうですね。結婚だとか、女性ならではの悩みを女性に撮ってほしいというのが多いのかなって思っちゃいます。
峯岸:それは好ましくない?
枝:もちろん、理由もわかるし、できる範囲でしっかりやりたいとも思うけど、そればっかりに興味あるわけでもない。なんとなく女性は女性のことを、ってなっちゃう。もう少し幅が広がればいいなって思います。
峯岸:監督された「少女邂逅」の予告編を見て、海外でも受けそうだなって思ったんですけど、映画祭を意識したりもしましたか?全然詳しくないんですけど、フランス映画っぽい印象をうけました。
枝:それは結果的にだけど、わりとフランス映画とかヨーロッパ系の映画が好きなので、好きなものを追求したらそうなった感じですかね。
峯岸:どういうものが好きだったらこういう作品が撮れるようになるのかなって思っちゃった。映画好きにこうを聞くのは酷なのですが、一番好きな映画を教えてください。
枝:繊細な作品も好きだけど、サイコスリラーとかも好きなので、韓国映画大好き。ポン・ジュノ監督の「母なる証明」は一番好きかも。ポン・ジュノ監督の作品は、最初は笑えて面白いのに、気づいたら真っ暗で戻れなくなっている、だけど進むしかないみたいな。人間そのものが持ってる怖さをえぐりだしていく作品。シンプルだけど、ものすごく自分が作り手だからわかるすごさもあって、大好きです。
峯岸:私もMVを監督として撮らせてもらったことがあるんですけど、こういうものを撮りたいと思っていても、だいたい自分が描くものってどっかでやられちゃってる。それを大前提で、こういう感じで参考の画像を送ったりしたんですけど、ますます似ているような気がしてきちゃって。被写体が違うから、できあがりは違ったりするんですけど、ゼロをイチにするのってすごく難しいなと思いました。自分らしいものってどうやって作るんですか?何かに似てるなとかないですか?
枝:ありますし、無意識に影響を受けてたりするじゃないですか。小さいときに見たあれだったとか。日々、自分の好きなものを自覚してようとは思ってます。無意識ではなく、意識的にいいなって思うもの・テンション上がるものを触っていく。自分がいいなと思うところは、まわりもいいなって思ってくれることが多い。何も影響をうけないで、ゼロからイチは無理だと思っているのかも。
一方で、矛盾していることを言うかもしれないんですが、見たことのある世界、知ってる世界をわざわざ作る必要ないなって思っています。感動したり、鳥肌たつのは見たことないものを見たっていう瞬間だったりしますよね。そういうものを撮れるようになりたいなと思っていますね。
お会いする前は、これまで活躍されていたアイドルとしての峯岸さんの
イメージが強かったのですが
今回お会いしてみて、ふんわり抱いていた印象と違いました。
良い意味でネガティブで少し影の雰囲気があって。
でもとても力強く言語化されるパワーがあるので
その影も不思議な感じに出力されて
どこかつかみどころがない面白さがありました。
きっとこれからどんどん色々なことが混ざって面白い峯岸さんがみられるのではないか
と勝手に想像してしまいました。
今後何かで、お仕事(というと堅苦しくなっちゃいますね・・)
ご一緒できたら嬉しいなと思います。
◇放送時間:木曜日21:00-21:30 ◇出演者:峯岸みなみ(AKB48) AKB48の1期生で、朝日新聞の女性向けWEBコラムサイト「かがみよかがみ」内でコラム連載を持つ峯岸みなみの新番組がスタート!アイドルとして15年の活動を経て、30歳という年齢が見えてきた一人の女性としてリスナーと本音で向き合う30分の番組です。一日の終わりくらいちょっと褒められたい。そんな思いを共有しませんか? 番組HPはこちら
AKB48の最後の一期生で、アイドル歴14年の峯岸みなみさん。新型コロナの影響で卒業が延期となり、アイドル“留年”中のいま「かがみよかがみ」でコラムニストデビュー!「他人に褒められることをモチベーションに生きてきた」というアイドル時代を振り返りながら “宿題”に向き合います。
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。