父の病気、妹の異変。家族の戦いのなかで見つけた私の「時間」

なんとなく仕事をこなして、日が過ぎていくことに飽きて、仕事を辞めた。
それまでは一人暮らしで、それなりに楽しんで日々を送っていたけど、仕事を辞めることをきっかけに帰省しようかなとも思っていて、今後どうしようか。と思っていた矢先、父がまさかの癌宣告を受けた。

父の病気、妹の異変、身動き取れない自分。絶望は何度もやってくる

父は、50代半ば、まだまだ仕事の頑張れる年齢。何より仕事しかやりがいがない父に突然の宣告は重過ぎた。
そして、これがきっかけとなり、私は帰省することが決定した。家族は、私と妹、父母の4人。これから闘病生活が始まる。
怖くて、辛くて、本人の気持ちを理解する事もできなくて、絶望的だった。
そして、半年が過ぎた頃、妹に異変が起きた。
前から、数えきれないほど、泣き腫らした顔で帰ってくることもあったし、話を聞いていても職場での出来事で心を病みそうになっていて、辞めれば?とも言っていたが、責任感から辞めなかった。

ついに、その紐がプツっときれたのか、夜、眠れなくなった。そして、今までとは違った言動をするようになり、精神科へ連れて行ったところ、診断結果は、躁うつ病だった。
仕事へは、いけなくなり、会社へ相談して休職することになった。
私は、二度目の絶望を感じた。

丁度、私が仕事をしていないことも相まって、父親の通院に付き合い、妹は一人で過ごすことができないので、一緒に日々過ごす。
母は、フルタイムで仕事をし、夜ご飯を作る。
何もできないことへも、家族のことで時間を取られることにも、何より自分が身動き取れないことが辛かった。

私自身の問題を自分で解決するため、今の状況でできることを

そして、私たち家族の戦いもまだ続く。
自分がこの先どうすれば良いのか、一番働けるときに家族と過ごすことが果たして正解なのか、周りは先に進んでいくのに一人立ち止まった感覚で、相談しても「困ったことがあれば、言ってね」「それはつらいね」と優しい言葉をかけてもらえるだけで、誰も答えは出せない。
私自身の問題だから。
こんな時に、頼れる、本当に相談できる人がいれば……と思いながら、過ごす。
仕事を辞めたことが全てのきっかけだったのか、そんな因果関係さえ疑ってしまう。

しかし唯一の救いは、不自由ではあるけど、自分には時間があるということだった。
家の中にいることがメイン、誰かと一緒にいればいい状況。
その中でできることはある。
私はそう思い、趣味のイラストや文章を書き始めた。目に見えた結果も、スカウトもなく、夢物語に期待する訳ではないけど、いつか自分のこの経験や悩みが、誰かにとって「そう思うのは自分だけじゃない」という救いになってほしいと思う。家族のことも、自分のことも、全てではなくても自分の気持ちの居場所は、自分で決めることができるかも、という。

そして、今のこの時間をきっかけに、自分自身に新たな希望がさした時、私はこの時間を持ててよかった。そう自分や家族に感謝することができるかもと期待しながら。

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