かがみよかがみは2022年も、女性たちの思いがこもった数多くのエッセイを掲載してきました。恋人や友人との関係、家族との向き合い方、自分らしく生きること……それぞれの作品にはさまざまな喜びや悩み、迷い、そして決意がつづられています。そんなエッセイのなかで、「家族」カテゴリーで最も読まれた5本を紹介します。

<第1位>

父の定年の波紋。仲良しで有名だった家族は、お金の切れ目で崩壊した(Manachi)

【あらすじ】両親が結婚25周年を迎えた年。「まもなく定年を迎えます」という書き出しから始まった父の手紙の内容は、老後の資金を貯めるために自宅を売却し、携帯電話の料金や学費などを各々で用意してほしいというもの。母や妹たちは動揺し、抵抗し、そしてにぎやかだった家族は崩壊していった。

 <第2位>

「うちは貧乏」と言っていたのに、900万円貯金していた偉大な母(おてんき)

【あらすじ】小さい頃から「うちは貧乏だから」と言われてきた。父を亡くし、母は一人で私たち3人の娘を育てることになったが、それでも貧しいと感じた事はなかった。大学で奨学金や授業料免除などの制度を申請した際、初めて母の源泉徴収票を見ることとなった。

<第3位>

「地獄」に子どもを産みたくない私、「遺伝子を残したい」と言った彼(ちやもふ)

【あらすじ】「親に孫の顔見せるのが、俺にできる唯一の親孝行かな」と元恋人が言った。なぜ、そのために私がお腹を痛めなければならないのか。私は、この社会は地獄だと思ったことは何度もある。「子どもに同じ思いをさせたくないから、私は産みたくない」と言った私に、彼は「俺は地獄と思ったことないよ」と返した。

<第4位>

私とおばあちゃんは血が繋がっていない。真実が関係を断ってしまった(波島かおる)

【あらすじ】ある日、知ってしまった。曽祖母と私は、がつながっていないことを。そして、祖父母に対して冷たい振る舞いをしていたことを。私は実家に行くことが減り、その後曽祖母は亡くなった。実のひ孫のように可愛がってくれたのに、お葬式にも行かなかった。

<第5位>

黙って運転する祖母の優しさと走行音に守られ、私はいつまでも泣いた(森野まふゆ)

【あらすじ】母はあと3カ月で死ぬらしい。連絡を受けて実家に戻った私。空港には祖母が迎えにきてくれていた。140センチしかない祖母は、年末に帰省した時よりさらに小さくなっているように思われた。6人乗りの車の運転席によじのぼると、祖母は慣れた手つきで車を出した。

以上、2022年に「家族」カテゴリーで最も読まれたエッセイ5本でした。
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