好きで憧れ続けているインスタグラマーがいる。

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テレビで見る女優をも凌ぐであろう見た目の美しさ、言葉の端々から感じる言葉選びのセンス、二児の母ながら女を忘れず常に自分磨きを怠らないところ、それでもちゃんと母親としての役目も全うし、子どもに対する愛情を感じるところ、経営者としてバリバリ働き、誰もが羨むブランドもののバッグやアクセサリーを自分で買うところ。

最近は離婚し、しばらくした後にできた後の彼氏とも仲良くやっていて、彼女に出来ないことはないのではないかと日々感心するばかりだ。そして一番彼女に憧れる部分はその"強さ"だ。

アンチコメントをバッサリと切り捨て、好きじゃないものは好きじゃないと言う。苦手な人は苦手なタイプかもしれないが、私にとっては強く逞しく凛々しく理想の女性像だ。

しかし、私のロールモデルはそんな彼女ではなく、その彼女の大親友だ。

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憧れのその人のインスタの投稿によく出てくる大親友も同じく経営者で、何百万とするバッグを買い。いわゆる"勝ち組"だ。

同じ勝ち組に属する2人に対し、何故"憧れ"と"ロールモデル"にするかと言うと、前者の憧れの彼女には地球がひっくり返ってもなれないからだ。

見た目やマインドなんかはある程度努力で近づくことは出来る。
けれど生まれ持った性格はそう簡単に変えられるものではない。

私は苦手な人にも必死でいいところを見つけて「こんなところが好きだよ」と言ってしまうし、美味しくない料理にも「パプリカ好きなんですよね〜」なんてことを適当に言ってしまう。

自分が批判されると私が何をやらかしてしまったのか、第三者から見て私はどこが問題なのか。そんなことを必死に考えてしまう。

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これはあくまで私の考えなのだが、世の中には「強い人」悩みも寝れば忘れるとか、嫌なことは素直に口に出すタイプ、そして「弱い人」人の言葉を5倍ぐらい敏感に受けとり、本心よりも場の空気を優先するタイプ。

この2つが存在すると思っていて、前者の彼女は「強い人」の部類に属し、私がどれだけ努力したって、私がどれだけ経験を積んだって、そこには辿り着けないのだ。

逆を言えば「強い人」は、私のように人の痛みに共感したり、寄り添ったり、そういうことが出来ない。つまりこの「強い人」と「弱い人」は、もう生まれた時から決まっていたようなもので、逆の立場の人間に憧れたとしても決してなることはできないのだ。

そう言った部分では、憧れの人の親友の行動は自分と似ているし、理解しやすい。
だからこそ私は彼女をお手本にしている。彼女も繊細で、デリケートな人間だから、言い回しやアンチの受け止め方なんかは、彼女から学ぶことは多い。

前者の憧れの人は、男性的なのに対し、後者のロールモデルは女性的だ。
自分と似ているからこそ彼女の後を追おうと思うし、経営者、成功者=計算高くて逞しい
そんなイメージがある中、弱さもあり、どことなく自分と似ている彼女を見ると、自分がすべきことや、自分でも真似できそうなことが多く、とても勉強になる。

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今はこんな最高の欠片もない人生だけど、私もいつかはそれなりに自分のしたいことで成功したいと言う野望がある。その道を少し前を行き、教えてくれるのが彼女なのである。

愛してやまない憧れのインスタグラマーと、共感してやまない私のロールモデル。
私の夢が終わらないように彼女達の友情が永遠であることを願うと共に、私もいつかそんな誰かのロールモデルになれるような、どことなく普通っぽさの残るキラキラした人になりたいと思う。