4年前といえば私は17歳で、高校2年生の青春真っ只中である。思い返してみると、私の青春は友達と部活……のみだった。恋愛もせず、化粧っ気もなく、嵐を追っかけて遠征し、勉強そっちのけで友達とマックで語り合った。当時の私からすればこれ以上ないくらい楽しい日々を過ごしていたのだろうが、4年経った今思い出すのは、そんな青春よりも弟たちとの関係性だ。私は本当にひどい姉だったなと大人になった今しみじみ思う。

弟が2人いる。長男とは5歳差、次男とは7歳差だ。結構歳が離れているのでまともな喧嘩はしたことがない。でもそれも私が恐ろしい姉だったからなのだろうと思う。

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初めて弟が生まれたときは、本当に本当に嬉しくてかわいくて、自分が姉でいることが誇りだった。赤ちゃんの弟を抱っこして、添い寝して、母に「ちょっと面倒見てて」と言われると、幼稚園生ながらに頼られるのが嬉しかった。

2人目の弟が生まれたときも幸せだった。小学生だったから、参観日に赤ちゃんの次男を連れて来た母に同級生のみんなが「かわいい〜」と群がることに優越感を感じた。そうだろうそうだろう、かわいいだろう、と私まで褒められているような気分だった。

しかし、当時バレーチームに所属していた私は、練習終了の19時を過ぎても迎えに来ない母に寂しさを覚えるようになった。後になって、あれは弟たちの面倒を見ていて迎えが遅れていたのだと知るのだが、そのときの私は仕方ないとは思えず、その原因を作っている弟たちを恨めしく思うように感じる。結局それが原因でバレーは辞めてしまった。

休日、私が同級生の子たちと遊びに行こうとすると、物心つき始めた長男が「僕も一緒に遊びに行く」と駄々をこねるようになった。当時はそれがとにかくウザかった。それで弟を置いて遊びに行こうとすると「なんでそんなひどいことをするの」と親に怒られて、余計に弟たちに嫌悪感を持ち始めた。私だって好きで姉になったわけじゃないのに、と泣くこともしばしば。

そうして私は弟たちに冷たい態度を取るようになってしまう。会話をするときは声のトーンが低くなり、口の悪さで傷つけたり、第三者目線で「自分みたいな姉いたら嫌だ」と思いつつも止められなかった。結果、弟たちは「母よりも姉のほうが怖い」と言うようになってしまった。

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母に「弟たちに冷たすぎる」と怒られながら、高校を卒業して上京するまで、私は弟たちへの冷酷さから抜け出すことができなかった。ずっとそうやって接してきたから、今更普通に接することに恥ずかしさを覚えてしまったのだ。

でもずっと、本当にずっと弟たちには謝りたかった。面と向かって言えないから、上京する前日、長男に向けて手紙を書いた。次男はまだ小さかったから、両親にも内緒で、「ごめんね」と「家族をよろしく」と書いた。長男が絵を描くスケッチブックに挟んで、何も言わずに上京した。それをいつ見つけて、読んだのか、私にもわからない。

今では実家に帰るたび、普通に話すようになっている。離れていた期間で今までのことが帳消しになるとは思っていないが、帰ったらたまにスタバを奢ったり、一緒に出かけたりと、冷たくしてしまった時期を埋めるように弟たちと接している。

彼らはまだ私のことが怖いかもしれない。まだ許せていないことがあるかもしれない。それでも私が家族のことが大好きであることだけは信じてほしい。そしていつか「ごめんね」と直接言いたいことを、ここに書き残しておく。