最近ふと思い出したのだけど、私には高校時代、悪友がいて、悪友っていっても別に窓割ったりとかバイク乗り回してたりとかの非行をしてたわけではなくて、進学校の生徒としての非行に走ってた。

走ってたとか言うより走らざる得なかったというと笑えて来るんだけど、うん、そうその通り「赤点コレクター文系代表」とその理系代表が私とその友達だった。

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もうそれはそれはひどくて、まず私に関しては入学して最初の中間テストまでは勉強もちゃんとしてクラス内順位もそこそこだったのだけど、なんか突然「あ、もう勉強飽きたなあ」と思ってまったわけ。正直な話、県内トップ5校とか言われる高校に入るのだけで結構えぐ真面目に勉強してきた私は、集中の糸がぷつり切れてしまったわけで、でもしょうがなくない?と思うし、結論から言うと高校生活はバリ楽しかった。

勉強をしなくなった私は、友達と遊ぶことに精を出していた。中学の延長で通うことが当たり前のように決定されていた高校近くの塾に、チャートとかいう重い参考書の入ったリュックを置いて、あくまでメシを買いに、というていでカラオケに行ったりしてた。今思うと本当に塾代をどぶに流したみたいなことしてた、ごめんお母さん。

そして三年間の間にたくさん赤点を取り、その積み重ねで単位を落とし、翌年にも前年の追試を受け、みんながセンター試験の勉強に精を出す時期も私は卒業単位のために答案を暗記し、無事に大学全落ち浪人確定という有終の美を飾った。

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こんな凄まじい経歴を並べた後で笑うが、その理系代表の友達も以下同文だ。書きながら笑っちゃう。そもそも大学はまだしも、高校で単位を落とすということが普通の人には想像できないだろう。許してくれ、進学校のテストはまじで難しいんだ…。

平均40点、赤点は20点、その時私は全部解答用紙を埋めて0点だ。私とその友達のほかにも赤点祭りピーポーは結構いるもんで、進学校といっても、落ちてく人間は落ちてくし、なんなら三年間数学の補習メンバーが変わってないのに高3で気づいたときはもうお互いがいたたまれなさ過ぎて微笑んでいた。

勉強ができないんじゃなくて、やりたくないが本音な私はいつも先生にやればできんのにと言われていた。知ってると言いながらマジで勉強しなかった。

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勉強面の話をすると止まらなくなるから、その友達の笑える話をしよう。よく私と友達は一緒に下校していたのだけど、帰り道に先生がスカートの長さチェックで紛れてたりするの。

私も十分に短かったんだけど、友達は私と同じくらい短いうえに短いソックスにビビッドピンクのスニーカーを履いてたから、まあ先生の目に留まって、友達だけが短い!って怒られてて、そしたら次の日友達ヤンキー?スケ番?くらい長いスカート履いてきて、そうじゃないやんってめちゃ爆笑したの。まあ先生も驚いて即呼び出し、で友達「は?長くしたじゃん」って、あれは最高だった。

そんな友達はずっと変わってない夢があって、某国立大学の医学部に入ることだった。まあこれが進学校あるある、やればみんなできる、元々浪人を視野に入れる人も多くて50人以上が浪人する高校だったな。私も一橋行きますみたいな名目で浪人した嘘だけど。

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最後にその友達と会ったのが、私が大学1年、友達が二浪目の20歳の時だった。こっからはちょっと私的には切ないんだけど、二浪目のセンターの前に集中するためにスマホを解約するって言われた以来連絡が取れてないの。だからもう5年会えてない。最近そのことを思い出してさ、ちゃんと医学部は入れたかなとか、グレて全然違うことしてても面白いなとか、やっぱり会いたいなとか、まあやっぱり会いたいのよね。

二人とも浪人中の頃は本当に心の支えだったし、私が受かったのもすごく喜んでくれたし、「百ちゃんの電話番号だけはメモに書いて絶対もっとくから」って最後言ってたけどさ、もう私のこと忘れてたりするのかな、いつか会ってさ、またあんときみたいなギャルノリでアホなことやろうよ。私、あなたのことはなんだか笑ってこれからも待てそうなんだよ。いつか、待ってるからね。