私はこれまで数々の直感を外してきた。色が好みで直感に任せて買ったチーク。でも使ってみたら、絶妙に使いづらい色だった。なぜかだか、似合わない。私の肌にのせるまでは、こんなにもかわいいのに。マネキンが着ている服に一目惚れし、ワンピースを即購入!……したものの、自分が着るとなぜか太って見えた。

同じ背丈の友人に譲ると、スタイル良く着こなしていた。なぜ、同じ身長・体重なのに、こんなにも雰囲気が変わるのだろ。これまでに何度も「また買い物失敗しちゃった……」と、後悔してきた。

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こうして直感を外し、どぶに捨てたお金の総額はいくらなのやら。大学生の私が使える額なんて、これからの人生で使う金額に比べればかわいいもの。

でも、塵も積もればスタメンコスメをデパコスに買いかえられそう。なんて考えがふと頭をよぎる。そのたびに、「いやいやいや!そもそも、考えたところでお金は返ってこない!」そう言い聞かせては、気にしないふりをして生きている。

そんな私にとって、パーソナルカラー診断との出会いは、救済だった。パーソナルカラー診断では、肌や目、髪の色など生まれ持った自分の外見的特徴に合うカラーを見つけることができる。

大きく分けて、イエローベースとブルーベースの2種類。細かく分けると春・夏・秋・冬の4種類がある。もっと細かく分類しているものもあるが、私にとって、自分がイエローベースなのか、ブルーベースなのかの、この2種類の判別ができただけでもかなり救われた。

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診断してもらうと、私のパーソナルカラーはブルーベースだった。ブルーベースは、くすみカラーや青みの入ったカラーが似合うとのこと。過去に私がかわいいと思って購入した、パステルピンクのチーク。これは、私の外見的特徴と調和しないカラーだったのだと知れた。そのことを知れてからは、直感ではなくパーソナルカラーを基準にコスメを選ぶようになった。今までは、コスメ単体を見たときに直感が「これは好みじゃない!」と告げているものは試そうとも思わなかった。しかし、いまの私は直感に逆らって試してみることにしている。すると、肌にのせた瞬間、「これはかわいい!今すぐ買いましょう!」と直感が手のひら返しをする。そして、コスメ選びを失敗することが格段と減った。

もうひとつ私を救済してくれたのが、骨格診断だった。骨格診断では、骨の形や、筋肉や脂肪のつき方で、ストレート、ウェーブ、ナチュラルの3種類に分別する。タイプごとに、似合う服の形や小物の使い方が違う。そのことを知り、同じワンピースを、私が着ても似合わず、身長・体重が同じ友人が着ると似合っていたことの謎が解けた。身長と体重以外にも骨格で、服の印象は大きく変わるのだと気づいた。

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私は、ウェーブタイプだった。ウェーブタイプでは、鎖骨から胸にかけて少しえぐれたような肉のつき方をしている。逆に下半身には肉がつきやすいのが特徴とのことだった。確かに思いかえしてみれば、購入後も気に入ってきている服の形は似たり寄ったりだった。

今まで一目惚れして購入していた服は、「このデザインが本当に好みだから試着しなくてもいいや!」と即レジに並んでいた。しかし、直感に「待った!」をかけて、一度試着するようになった。すると、「……うん!似合ってないね!買わない!買わない!」と、直感に手のひらを返される。

診断結果がすべてではないし、似合わなくても好きを貫くのもいいと思う。色々考えながらする買い物より、直感に任せた買い物が楽しい時もある。でも、私は欲張りで強欲なのだ。いつでも、自分が好きかつ似合っている見た目でいたいと思う。だから私は、今回の診断結果に縛られながら、生きていく道を選ぼうと思う。