あなたは今何歳だろうか?
そしてあなたの武器はどれほどあるだろうか?
そしてその武器の賞味期限はどれぐらいで、その武器の戦闘力はどれほどのものだろうか?

女性の権利が認められ、女社長の増加、管理職への登用等活躍の場が広がると同時に、今まで女性の武器とされてきた料理や裁縫のスキルはそれほど重要視されなくなった。
それなりの年齢で結婚して、男は仕事に女は家庭にという概念は消え、選択肢が大幅に増えた。

それと同時に離婚率も増え、婚姻数は減り続けている。
何が言いたいかというと、「か弱い女」ではいられない世の中になってきているのだ。
いつ何時何が起こるかわからない世の中で、自分で自分を守る必要があるのだ。

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さて、ここで初めの質問に戻る。
あなたの武器の賞味期限はどれぐらいで、戦闘力はどれぐらいだろうか。
10年前の私はこの質問に「愛嬌」と「体力」と答えるだろう。
そして同じように答えた女の子たちに伝えたい。もっと賞味期限の長い武器を身につけよと。

20歳の私は無敵だった。愛嬌を武器にそれなりにチヤホヤされ、甘い蜜を吸い、体力の限り働き、遊び続けた。
同年代の子達よりも周囲からの恩恵を受け、いい思いをたくさんしたし、体力の続く限り働いて人より多い収入も得た。

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そしてあっという間に時はたち、30歳になった。
それらの武器の戦闘力というものは体感半分ほどになってしまった。
愛嬌というものは若さが加わるからこそ強い武器になり、体力というものは自然の原理として日に日に失われていく。
10年前のように「分かりません」の一言にニコッと笑ってお願いしたって解決しない。
2つのバイトを梯子して、その後遊びに行く体力なんてない。
あの時最強だと思っていた武器は時の流れとともにオマケ程度の武器になってしまったのだ。
そして自分の強みを失い、毎日死に物狂いで生きる私を横目に、学生時代必死で勉強して資格を取った友人や、趣味に没頭して才能が開花した友人たちはもう遠い世界の人のように楽しそうな毎日を送っている。
そして10年後はもっとこの差が大きくなっているだろう。
なぜなら友人たちは一生物の武器を持っているから。

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ここで言いたいのは愛嬌や体力を武器にするのが悪い訳ではなく、それ以外の武器も身につける必要があるという話だ。
英語、中国語、韓国語などの語学や、料理のスキル、パソコンの扱い、シュノーケリング。
なんだっていい。何個だっていい。どんなレベルだっていい。
一つでも多く「武器」を身につけておけば、いつかそれが自分を救ってくれるから。

今は旦那さんが養ってくれるから。
優しい彼氏がいるから。
若いから。元気だから。

そんな「だから」はいつ使えなくなるか分からない。
そんな日の為に、少し時間を作って、少しだけ真剣になって、今のうちから自分の武器をたくさん作っておいて損はない。