自分を甘やかす、いい意味で。できることよりやりたいことを
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年が明けると必ず見てしまうものの中に、占いが入っている。年始の恒例行事かのごとく、いろんなメディアが干支と星座と血液型を織り交ぜてそれっぽいランキングを発表しているのを、信ぴょう性に欠けるんじゃないかと思いつつ毎年なんとなく見てしまう。
上位に入っていれば気分も上々だし、ランキング下位で早々に見つけてしまってはテンションもだだ下がり。占い業界もそりゃ儲かるはずである。
そんな私の2025年の運勢は、悪くはなかった。ずば抜けていいというわけでもないが、ゆるやかに右肩上がりで好調。2025年もそれなりにいい年になりそう、らしい。
だからというわけでもないが、今年は「やりたいことをやる」年にしようと決めてみた。
昨年2024年は私にとって、「居場所作り」の意味合いが強い年になったと思っている。2023年に適応障害になって、同年末に転職をした私は、2024年は自分の仕事に対する自己確立とプライベートに対する自分探しを中心に行動してきた。
新しい場所で新しいことに挑むというのは、それなりに負荷もかかる。ましてや、一度メンタルをやられている以上、少しでも間違った方へ進むと自分でも知らぬうちに限界を迎えると知ってしまったことは、私を臆させるのに十分だった。
休職したことで働けないツラさも知り、再スタートを切ったからには、もう失敗したくない。だから「うまく働く」にはどうしたらいいか、それを常に模索していたような感覚がある。
2024年は、そうやって今の職場に自分の居場所を作った。ありがたいことに、職場の皆さんとの関係も良好で、収入もそれなりにあり、プライベートも充実している。私の復職は成功したと言っても過言ではない。そのありがたみを噛み締めながら、出来ることはなんでもやった。時間の許す限り働いた。もしまた働けなくなったらと思うと、そのために稼ごうと、あえて金銭的余裕を得ようと頑張った。
そんな昨年、悪くはなかったが、気づいたことは「出来ることとやりたいことは違う」ということだ。
我武者羅に仕事をやってきて、自分の技量がどれだけか、自分に向いていることが何かをある程度把握できたと思っている。しかし、現場が必ず私の意向に則した指示を出してくれるわけではないし、逆に言えば、我武者羅になんでもやるからこそ何でも任される環境でもあった。もちろんそうさせたのは自分なのだけれど、このままでは重圧でまたメンタルがポッキリ折れてもおかしくない。今度は燃え尽き症候群にでもなりそうだ。
2025年は、自分のキャパシティをもっと大事にすること。自分に出来ることではなく、やりたいことに重きを置いてみようと決めた。今年の運勢が「右肩上がりで好調」というなんとも絶妙な結果だからこその宣言である。
いい意味で自分を甘やかすことを覚えておかなければ、せっかく見つけた自分がまた折れてしまう気がするし、何よりこれ以上の伸びしろがない。まだ20代前半、こんなところで停滞するわけにはいかないのだ。
ちなみに現時点でやりたいことというのはまだ明確になっていない。とりあえずは、そういう宣言をしたということを念頭に働いていきたい。
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