文章を書くのが好きだ。読むのが好きだ。昨年エッセイにハマってからというもの、狂ったようにあらゆるエッセイを読んでいる。

そしてそのエッセイ好きが高じて、自分でもエッセイを書くようになった。有り難いことに、私が書いたエッセイの多くは採用していただけて、今や一人のかがみすととして掲載されている。

もういくつも投稿しているので、投稿から掲載までの一連の流れには慣れた。それでも、採用の通知が来たとき、掲載されたときの喜びは、ずっと変わらない。連絡をもらうたびに、高揚感に包まれる。
特に毎回のフィードバックは、私の大きなモチベーションになっている。私の一番伝えたい部分が伝わったということもあれば、意外な視点からお褒めの言葉をいただくこともある。いずれにせよ、編集部の方に私の文章が届いたという喜びは、何にも代え難い。

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編集部からのフィードバックだけでは飽き足らず、他の人からの感想も気になった私は、友人にもリンクを送って読んでもらった。
「起承転結がしっかりしてて面白い」
「難しい表現がなくて読みやすい」
という評価をいただいた。素直に嬉しかった。

さらに意外な場面で、私のエッセイを読んでもらう機会があった。
私は現在休職中なので、社会復帰に向けてリワークに通っている。リワークでは定期的に担当カウンセラーとの面談を行う。
面談の際、今後どういう仕事がしたいか、何が得意で何が好きか、という話になった。そこで初めて、趣味でエッセイを書いていることを打ち明けた。文章を書くことが好きだ、と。
するとカウンセラーは、私のエッセイを読みたいと言った。スマホで記事一覧を見せて、読んでもらうことにした。
時間にしたら一、二分だったのだろうが、私には永遠に感じられた。黙って読んでいた。

「いい文章だね」
顔を上げて一言、そう言った。それからもう一度スマホの画面に目を落とした。
「一つ一つのセンテンスが短いからわかりやすいね。それからここの表現はとてもいいね。こういう表現は、会社の文章だけ書いてる人には出てこない表現だよ」
思いがけない評価だった。ただ書くのが好きというだけで書いていた。それがこうして誰かに「いい」と言ってもらえて、素直にうれしかった。あぁ、書いていてよかったと思った。

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元々文章を書くのは好きだった。人知れずノートに書き溜めたりもしていた。でもそれを世に発信する勇気はなかった。少しの勇気で、こんなにもいろんな人に評価してもらえるなんて。思いきって投稿してみてよかった。思いきって読んでもらってよかった。
時には全然筆が進まないこともある。でも一人でも私の文章をいいと思ってくれる人がいるのなら、書き続けたい。ただの趣味、ただの自己満足と思っていたけど、やっぱり人に読んでもらえるとモチベーションになる。
エッセイが好きだ。読むのも書くのも大好きだ。これからもかがみすととして、沢山エッセイを書いていきたい。