私は汗をかくのが好きではない。洋服が湿って肌に張り付くのも気持ちが悪いし、汗が乾いた後に髪がパサパサになってしまうことも嫌いだ。

もともと、汗をかきにくい体質なのか、ここ数年の暑すぎる気候になるまでの学生だった頃は、夏の体育の授業でもほとんど汗をかかず、クラスメイトのみんなに心配されたくらいだ。そんな私だけど、この数年は高すぎる気温のせいか、数十分でも外に出て歩けば、じっとり汗をかく。

汗をかきにくい体質は嫌いではないが、今年は暑さや汗への対策として、初めてハーブサウナへ行ってみた。ローズマリーやよもぎなど、健康によさそうなハーブの蒸気に30分くらい蒸されるこのサウナは一見すると自分がお料理されるようだが、蒸気で蒸されるという形式上、自分のかいた汗が気にならなそうなことが選んだ理由だった。

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私がこのハーブサウナというデトックス方法があることを知ったのは、サロンの予約サイトで特集されていたからだと思う。

サウナにはたくさんの施設で入ることができるが、ルールや立ち振る舞いがいまいちわからない初心者の私にはハードルが高く感じていた。その点、サロンでできるハーブサウナは、個人で経営しているものも多く、気軽に質問したりやり取りできるのが良い点だ。

それくらいの知識で予約した私だったが、実際にサロンでいろんな話を聞くうちに、2重重ねのカッパみたいなものをかぶり、ハーブを煮出しているお鍋を一緒にカッパの中に入れて、サウナにするという斬新な形に驚きが隠せなかった。

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実際にサウナの施術が始まると、説明や準備を手伝ってくれたスタッフの方は退出してくれたので、カッパの中に頭をいれて髪の毛まで蒸気を当ててみたり、座ったり立ったり、スマホをいじったり、比較的自由に過ごせた。

始めてから5分か10分経つと体の中から温まって、じっとりと汗をかいてきた。施設のサウナだと人の動きが気になったり、自分が動いた方が良いのかなど、さまざまなことを考えてしまうので、こんな風に一人で時間を使えるのは、すごく贅沢な時間だと思う。

そして、ある程度の時間が経過して終わった後に見せてもらった、ハーブのお鍋には、デトックスした結果の灰汁みたいなものがたくさん浮かんでいた。そして帰り支度をして、外に出た時には、体が軽いのはもちろん、外気の風が心地よく散歩できた。

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サウナというと、暑い中を耐えて汗をかくというイメージがある。暑いのも汗をかくのも嫌いな私には、サウナは苦行でしかないと思っていた。でも、今回のハーブサウナは、一人でのんびりスマホをいじったり音楽を聴いたり自由に過ごせた。途中で確かに辛い時間もあったが、デトックスの結果が見えたことや、帰り道の心地よさを考えると頑張ってみてもよいくらいの苦痛だと思う。

定期的に通おうとすると辛くなってしまう私は、気が向いてリフレッシュしたくなったら、ハーブサウナで気軽に汗をかくというのもおしゃれな趣味に加えたい。