大きくなるにつれて見えてきたのは、父や母も、ひとりの人間だということ。愛した、愛された、憎んだ、怒った、許した、家族という人たち。そして私もまた、だれかと新しい家族をつくろうとしている。「家族」カテゴリーのエッセイのなかで、2021年に最も読まれたエッセイ5本を紹介します。

<第1位>

姉の結婚式の日、父の不貞が今も続いていることを知った(East)

【あらすじ】感情を抑えて生きてきた私。父の不貞がわかり、両親の離婚話になった日も、率直に自分の気持ちを伝えていた姉とは違い、「当人同士の問題だから」と父を責めることができなかった。家族の一番幸せな日に、父の不貞が続いていることを知った日にも。

<第2位>

夫と最後に会った日から、一年が経とうとしている。初めての結婚記念日は、一人で迎えた(浜野おりこ)

【あらすじ】海外赴任が決まった夫を見送った。私も仕事を辞め、数カ月後には一緒に暮らせるはずだった。だが、新型コロナで渡航先が入国禁止措置を取り、初めての結婚記念日をひとりで迎えた私。支えてくれたのは、遠い異国にいる夫だった。

<第3位>

母への暴力を覚えていない父の「ずっと愛し続けます」。私はどう応えたらいいかな(ひかり)

【あらすじ】父は長い間、母に暴力を振るっていた。酒を飲んでは顔をなぐり、首を絞めていた。その後、私から迫られて家を出て、離婚した父。さみしさから私に会おうとし、メールを送ってくるようになった。

<第4位>

父が「こいつ木偶の坊やから」と放った一言をわたしは一生忘れない(ASUKA WATANABE)

【あらすじ】偉そうで、母をこき使う父が苦手だった。私にとっては閻魔大王のような父は、表向きは「普通のお父さん」。両親に感謝はしている。だけど尊敬は出来ない。感謝することと好きかどうかは別なのだ。

<第5位>

去り際までごくごく自然にキメたおばあちゃん。亡くなっても策士だった(よもぎたかこ)

【あらすじ】手先が器用で、運動神経もよくて、グラマラスだったおばあちゃん。全く自分とは似ていないと思っていたけど、最近似ているところに気がついた。おばあちゃんのメイク道具にあった赤いリップ、アイシャドウの「すげぇ色」たちのことだ。

以上、2021年に「家族」カテゴリーで最も読まれたエッセイ5本でした。
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