私は現在25歳なのだが、幾度かマッチングアプリに手を出し、数人の男性たちに会ってきた。その内容については、これまで投稿してきた以下のエッセイのなかにも書いている。

「仲良しの彼らに広がる妄想。腐女子の私達はノートを買い、話を綴った」

「『昨日の告白、やっぱナシで』恋愛経験0の私に送られた彼からのLINE」

「新彼氏との花火大会を夢見て、マッチングアプリをインストールした」

「『裏面使った?』ゴミ箱に捨てたお掃除シートについて尋ねてきた彼」

これらの経験と友人たちからの体験談を通して、女性側から考えた場合のマッチングアプリの性質をなんとなく掴めた。特別多くの相手と会ったわけでもないし、付き合うに至ったのはたった1人なので、どれほど正しいかは疑わしいところかもしれない。

それでも一応、自分なりに辿り着いた結論についてまとめていくので、話半分にでも読んでもらえたら嬉しい。ここでは真剣交際の相手を探す目的で利用していることを前提に話を進めていこうと思う。

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まず、アプリで危惧されがちな「ヤリモク」を避けるのは、難しいことではないと感じた。

現在マッチングアプリは無数にあって、それぞれの特徴がある。恋人や結婚相手の候補を探している人が多いもの、遊び相手を漁っている人が多いもの……。大抵、前者は比較的年齢層が高く、後者は若者が多い。とはいえ、前者にも勿論2、30代はいる。真剣交際を目指すなら、こちらを選んでおくのが無難だろう。

あとは「いいね」と「イマイチ」に仕分けていく作業が始まる。写真や趣味を見て少しでもチャラそうだな、と感じる人は左へスワイプ。紹介文をちゃんと書いていない人や、プロフィールを埋めていない人も誠実さが疑われるので左に。どちらも問題なく、好きになれる可能性がありそうな見た目であれば右スワイプする。

マッチしたらメッセージのやり取りが始まるのだが、ここですぐ通話やLINEへの移動を提案してくる相手もNG。あと、やり取りのなかで僅かでも不誠実さを感じたらすぐに切る。初顔合わせで個室やドライブを打診してくる場合もアウト。

以上のこと気をつけていれば、典型的なヤリモクタイプはまず来ないはずだ。アプリ上にはヤリモクの女性だっているわけで、誠実な男性に擬態してチマチマやり取りをするよりは、そちらをあたったほうが彼らにとっても良いのだから。

ただ、たまにモンスターが存在する。名前や職業、年齢などを偽った上で真剣交際しているかのように装う男だ。幸い私は遭遇したことはないが、周りで数人が被害を受けている。

これはもう、付き合う前に抜き打ちで身分証チェックをするしかない。そもそも数回も会えば、偽る気がない人物なら、身元が割れるような話を何の気なくしてくるのではなかろうか。それが無かったのであれば、その時点で要注意だ。

言い方に気をつけつつ、独身証明書を求めるくらいしても良いかもしれない。

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このように慎重に事を進めていけば、アプリからであってもある程度真面目な交際が出来ると思う。冷静に判断できれば、難しいことではない。
ただ。こうして相手と出会った場合、起こりがちな問題がある。このチェックを潜り抜けられる男性たちには、分かりやすい面白味がないことが多い。

もちろん全員ではないだろうし、面白さが一切無い人間なんていないのだから、私が気づけなかっただけというのもあるだろう。こちらだって別に面白い人ではないから、ワガママは言えないし。
しかし、私は安易で強欲で身の程知らずだった。面白くないと感じてしまう男性のことを好きになれなかった。友人の話やネットの書き込みを見た感じだと、これは私だけでなく同年代の女性に起こりがちな問題のようだ。

要するに、誠実さを優先して安全牌を選び続けると、好きになれない相手に辿り着いてしまう危険性が高まる。面白い人と付き合いたければ、ユーモアと誠実さを併せ持つ激レア男性を引き当てるまで数をこなし続けるか、ヤリモクや身分詐称のリスクを承知で面白そうな人を探すかするしかない。これがマッチングアプリを使う上で心得るべきことだというのが、私の結論だ。
なかなか偉そうなことを書いてしまった。好みも感じ方も人それぞれだし、同じような経験を通っていても全く違う結論に辿り着く人もいるだろう。あくまでモテない地味女なりの考えだということで、苦笑しながら受け止めてもらえると嬉しい。