フリーランスは会社員と何が違うの?どういう人が向いている?
“わたし”らしい生き方をを守って楽しく生きていくために、やさしいお金の専門家、横川楓さんが「知ってよかった!」となるお金の話をしていく本連載。新年度、さらにパワーアップし「“わたし”を守っていくぞのお金塾2」として開塾します!
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みなさんの中には、将来会社員ではなく、フリーランスとして自由に働きたい!と思っている方もいるのではないでしょうか?
好きな時に好きな仕事を自由にできる…というのはたしかに憧れますよね。
コロナ禍を経て、最近増えてきたフリーランスという働き方ですが、いったいどういう立場なのか、会社員とはどんな違いがあるのか、どんなことをやらなければならないのか、などについてお話していきたいと思います。
まずはじめに、フリーランスとはなにか?というと、個人で仕事を請け負う働き方をしている人のこと。
厚生労働省の定義では、「実店舗がなく、雇人もいない自営業主や一人社長であって、自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者」とされています。
中でも会社を作らず、個人で事業を行っているフリーランスの人は、税法上の「個人事業主」という立場になります。
会社に所属せずフリーランスとして個人で事業を行っているとなると、一定以上の収入がある場合は個人事業主として税金を納める必要があります。
フリーランスと会社員の大きな違いは3つ。①収入の得方②税金の納め方③加入する年金です。
一つ目の収入の得方ですが、会社員として会社に所属する場合、月給いくらという形で手元に入ってくる金額が事前に決まっています。しかし、フリーランスの場合は「月額でいくら」という場合もあれば、「案件でいくら」という場合もあり、仕事によってもらえる金額がバラバラになります。また、収入を得るための仕事を自分でゲットしてこなければならず、そういう意味では、営業力も必要になります。
次に税金の納め方。会社員の場合、所得税や住民税は毎月のお給料から会社が事前に引いて納めてくれていますが、フリーランスになると、所得税も住民税も自分で納めていかないといけません。1年間の所得税や住民税を決定するため、基本的には必ず確定申告をする必要があります。また、事業に関しての消費税も支払うこととなります。
そして最後に年金。日本の年金は3階建てと言われており、会社員の場合、1階の国民年金と2階の厚生年金に加入しており、年金も会社がお給料から引いて納付してくれています。しかし、フリーランスになると1階の国民年金だけの加入になり、その分払っている金額も減るので将来もらえる年金も少なくなります。
また、会社員であれば会社が加入している健康保険や雇用保険から、出産・育児休業の際に出産手当金や育児休業給付金をもらうことができるのですが、フリーランスはもらうことができません。病気やけがで一定期間働けない場合にもらえる傷病手当金も、会社員はもらえるけどフリーランスはもらえないのです。
ほかにも、フリーランスの場合、自分でやらなければならない事務的なことがたくさん。
まず個人事業主として継続して事業を行っていくのであれば、税務署に開業届を提出する必要があります。
また、たとえば業務を行い、報酬を振り込んでもらう際には請求書を発行したり、確定申告をきちんと行うために日々の収入や事業に関係した支出の帳簿を作成したり(税理士さんにお任せすることもできますが、その場合はお金がかかります)、取引先の人との窓口になるのが全部自分であったりと、基本何でも自分でやらなければなりません。
…ここまで会社員より大変なことや、自分でやらなくちゃならないことなどマイナスな面ばかりお話ししてきてしまいましたが、そうはいっても好きな仕事ができるのがフリーランスのいいところ。
やりたくない仕事はやらないという選択肢も取れますし、自分の好きな仕事に絞って営業をして好きな仕事だらけにすることもできます。わずらわしい人間関係や通勤ラッシュも避けられますし、長期バカンスも可能です。事務作業に苦手意識のない方、収入の増減にストレスを感じない方は、会社員よりフリーランスの方が働きやすいかもしれません。
一つの企業の仕事だけ請け負うという場合もありますが、フリーランスの場合、たくさんの方とお付き合いして、取引先も多岐にわたることが多いです。いろいろな人とお話しして、営業をするという場面もあります。私の主観ですが、人とのコミュニケーションやお付き合いが好きだったり、得意な方は向いているかと思います。
フリーランスになりたいと考えている方は、好きなことをしていくためにも、やらなくてはならないことをしっかりと事前にチェックしっておきましょう!
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